急激な体重の増減は危険 ダイエットブームの落とし穴

タグ: , 2018/3/28

ストレスを感じずに、心地よく過ごせる自然体が大事

企業でコンディショニングサポートを行う高橋純一氏


 「J.T. STRENGTH & CONDITIONING代表」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は巷にあふれる「ダイエットブームの落とし穴」についてお話させて頂きます。

最近はメディアを通じてダイエットブームを見聞きする機会が多いです。「このベルトを巻けば〇㌔やせる」、「この生活を続ければ1か月で〇㌔やせる」など刺激的なフレーズをよく目にします。ただ体と心を扱うストレングス&コンディショニングの専門家としてこれらの情報を真に受けてしまう状況は非常に危険ではないかと思います。

 私はいかにストレスなく心地よい体で過ごすかを重視しています。日本のプロ野球、メジャーリーグでトレーナーを務めてきましたが、心地よく動ける体は十人十色です。例えば、同じ身長の選手が2人いても骨格、体質などの先天的性質、性格や育ちなどの後天的性質が違います。更には目指したいスタイル、例えば長打力を生かすスラッガータイプか、俊足を生かしたスピードタイプを志すかで目指す体作りも変わってきます。

 急激な体重の増減は体にかかる負荷が大きく、故障の原因にもなります。人間の体を車に例えて言うのであれば、急激に車体(体)を大きくしたり小さくしたりすると、そのチューンアップに対してドライバー(自分自身)がうまく操縦できるまである程度の時間がかかります。車体とドライバーがフィットするまでの時間に代償が発生します。そのため、選手にはオフの2~3か月間で5㌔以上の体重の増減は避けるように伝えてきました。

 一般の方にも同じことが言えます。急激なダイエットによるリバウンド、過度な筋量のアップで体に対するストレスを感じるケースも珍しくありません。体重の数字で太った、やせたと捉えることは商業的な側面です。体重に過敏になるあまり、ストレスを抱えることも珍しくありません。少しぽっちゃりしていてもその体型の方が動きやすくてメンタルも安定する人がいます。そういう方が周囲の人を惹きつけるのは内面からあふれ出てくる魅力があるからではないでしょうか。

 私も体と心を扱うストレングス&コンディショニングの専門家としてお客様がストレスなく、自然体で過ごせる体づくりのお手伝いをさせて頂いています。目に見える数字で一喜一憂する必要はないと思います。


■編集部からのお知らせ
3月7日に発売の雑誌「CoCoKARAnext」では読売ジャイアンツ・菅野智之投手のインタビューの他、プロ野球選手に学ぶ仕事術などストレスフルな時期を乗り越える情報を掲載。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません

[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

高橋 純一(たかはし・じゅんいち)

高橋 純一

MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。

J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)

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