西武、広島首位快走の要因は「脅威の1番打者」

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 みなさん、こんにちは。元DeNAの林昌範です。連載企画14回目の今回は首位を快走する西武、広島について書かせて頂きます。


 ペナントレースも開幕から1か月が経ちました。パ・リーグは西武、セ・リーグは2連覇中の広島が首位を快走しています。各球団の戦いぶりを分析すると、1番打者が固定できているチームは強いと感じます。西武は破壊力抜群の打線ですが、牽引しているのは1番の秋山選手です。打率・372、5本塁打、4盗塁。45安打、32得点は共にリーグ最多です。広島も田中広輔選手がチームを引っ張ります。打率・283、1本塁打、9盗塁、24得点。丸選手、鈴木誠也選手らクリーンアップに故障者が出ている中でも得点力が落ちないのは田中選手の活躍ぶりが大きいと思います。

 投手心理を考えると、ブルペンでいくら調子が良くてもマウンドでは違います。安心感を得るためにも初回は1つのアウトが早くほしい、そこで1番打者に安打を打たれたり、粘られて四球で出塁を許すとリズムがつかめません。走者を背負うと機動力にも神経を使います。近年は2番打者も簡単に犠打せず、一気に大量得点を奪う攻撃的オーダーのチームが多いです。1番の出塁が先制点、大量失点に結びつく恐れがあるのでどう抑えるかが非常に重要だと思います。

 現役時代を振り返ると、秋山選手も田中選手も本当に厄介でした。共に左打者ですが左投手をまったく苦にしない。どのコースに投げても同じようにバットが出てくるので「ここに投げたら大丈夫」という弱点がありません。内角に投げて身体を開かせ、外角の出し入れで勝負したいのですが、2人は内角の厳しいところをついても身体が全然開かない。外角の直球、スライダーが少しでも甘く入ると左中間にはじき返されるので神経を使いました。1番打者は打線を勢いづける起爆剤になります。各球団のリードオフマンに注目して試合を観戦するのも面白いかもしれません。


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[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

林 昌範(はやし・まさのり)

1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの34歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。

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