【多様な働き方を研究するコラム】長時間労働問題の深層

タグ: , , 2020/5/3

■190時間残業店長のリアル

今回の事件では、正社員ホワイトカラーの長時間労働問題がクローズアップされることになってしまいましたが、同じ第3次産業に属する飲食店や小売店などのサービス業も、もちろん例外ではありません。中でも、いちばん深刻なのが店長の働き方と言えるでしょう。働き手の多くをアルバイト・パートに依存するこの業界において、近年ブラックバイトに関する報道も多くなってきたものの、そのブラックバイト現象も、そもそも店長の働き過ぎに起因しているのは明白です。

つい先日、インタビューさせていただいたある店長は、ほぼ毎朝9時に出勤し、仕事を終えて店を出るのはだいたい午後11時で、週2回休めることも稀にあるものの、圧倒的に週1休みが多いとのことでした。仮に月の休みを6回とすると14時間×25日勤務で350時間労働となります。所定労働時間を160時間(8時間×20日勤務)とすると、なんと190時間も残業していることになります。しかも、その店長の口からは「まだ、休めるようになっただけマシです」というコメントも。

それだけの時間働いた分の残業代は、管理職の「見なし手当」として定額が支払われるだけ。週6で長時間働いているアルバイトスタッフの給与の方が多いという逆転現象もざらに存在するとのこと。





その店長の告白は続きます。

シフトをあまり絞りすぎると、アルバイトの稼ぎたい欲求を満たせない、あるいは、働くスタッフへの負荷が高まる、という観点から、その店長はシフト編成をスタッフに配慮しながら組んでいるらしいのですが、社長からはもっと利益を意識してほしいという要望をされるとのこと。店長自身は、この社長に心酔していることもあり、この要望に応えなければ、と考えているようでしたが昨今の人手不足感からすると、アルバイトの離職抑止は最重要テーマです。この店長のスタッフ思いのシフト編成が、離職を抑える効果を生み、結果、余分な採用コストがかからないという点において、充分利益貢献しているという見方もできます。

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