リアル・スラムダンク 意図的ファウルへの気持ちの対処方
2017.09.15
自分を客観視 熱くならない、感情を抑える
日本屈指のシューター、シーホース三河の金丸晃輔(28歳)は冷静さを失わないプレースタイルが強みだ。真骨頂を見せたのが、昨シーズンのプレーオフ・セミファイナル栃木戦。敵地での容赦ないブーイングに集中をそがれ、プレーに支障が出る選手が続出するなか、金丸は淡々とシュートを重ねた。タフなメンタルを発揮し、敗れてなお存在価値を示した試合でもあった。
「(気持ちが)熱くなることもあるんですけど、熱くなってプレーに出してしまうというのは自分自身良くないこと。強引になったりするし、僕の中で熱くなったら負けです。熱くなるのは相手がファウル覚悟でやってきて、それに対してファウルにならなかったりした時。その感情をどうやって抑えるか。押し殺すしかない。冷静にプレーして、シュートを決め返して、やっと落ち着くという感じです」
自分のベストコンディションを知る
自分を客観視し、気持ちを落ち着かせる方法を知っている。心と連動する体のケアも怠らない。
「週に2回、近所で行きつけの〝たいち接骨院(愛知・刈谷市)〟でケアをしてもらっています。たまたまケガをした時に訪ねたんですけど、ありがたいことに、先生が僕の試合を見に来てくれて、実際に動きを見て、気付いたところを調整してくれるんです。たとえばシュートを打つ時の体の軸がバラバラだから、ボディバランスを整えるとか。フェードアウェー(後ろにジャンプして下がって打つシュート)の時、いつもと体の反り具合が違うから背中をやろうとか。本当に助かっています」
偶然にも〝パーソナルトレーナー〟といえる存在に出会えたことで、よりコンスタントに結果を残せるようになった。さらに指先、体重にも気を配る。
「ツメの手入れに、ネイルサロンにいったこともあります。でも、硬くかたくなりすぎるんですよ。ネイルをつけてると、シュートタッチのときに鈍い音がする。ネイルをつけていないときはシャリって音がします。体重は恥ずかしい話、88㌔を上回るとシュートを打つ時に重たいと感じるんです。体が揺れる。体重が増えたときは野菜中心にするとか、練習で走って落とします。試合前の食事は3時間前、カレーとか食べますね。米を食わないと腹持ちが悪いんです。試合前にはバナナ。終わった後もすぐエネルギーを補給しないと体が回復しないので、サプリメントを摂取します。試合が終われば、また次の試合にコンディションを整えられるよう準備します」
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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
金丸晃輔(かなまる・こうすけ)さん
1989年3月8日、福岡県出身。
小学5年からバスケを始める。福岡大大濠‐明大。11年にJBL(日本バスケットボールリーグ)パナソニックに入団し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。チームが休部となり、13年からアイシンシーホース三河(現シーホース三河)へ移籍。これまで得点部門などで獲得タイトル多数。日本代表としても活躍。ポジションは主にフォワード。身長192㎝、体重88kg。