国際的な声価が高まる日本人投手を羨望 韓国紙が嘆く母国球界の抱える「MLB投手0人」の実情「米国側の期待感が低下している」
その実情は球界関係者も憂いている。韓国のスポーツ専門局『MBS Sports』の解説者で、代理人業も務めるソン・ジェウ氏は「アメリカに行った投手たちが次々と失敗を経験する中、最近では才能のある選手たちがまず国内に残るケースが多くなっている」と説明。その上で、「最近ではアメリカ側の期待感が低下している。そのせいか、韓国の選手に提示される契約金規模も比較的少ない傾向にある」と論じた。
では、いったい何が差を生じさせていると考えているのか。「メジャーリーグで活躍する投手がいなくなり、国際舞台での競争力も落ちているのが現実だ」と嘆き続ける同紙は、「単に成績を追うだけの急進的な評価システムが、メジャーリーグにおける『韓国人投手不在の時代』を招いた」と指摘。育成に携わっているアマチュア球界指導者のコメントを伝えている。
「韓国ではプロのスカウトが球速の速い選手を好む傾向にある。だから、現場全体に『まずは速い球を投げさせること。制球力は後から鍛えればいい』という認識が広まっている。何よりも基礎体力トレーニングと下半身トレーニングが不可欠だが、いまや民間の野球スクールなんかでも球速にばかり重点を置く。だから投手が基本技術を欠いたままマウンドに立つことになる。その短絡的なアプローチが投手のバランスの取れた成長を妨げている」
今年5月には、光州高校を卒業した18歳のキム・ソンジュンが「大谷のように投手と打者を並行してやりたい」とレンジャーズと契約した。ゆえに好素材がいないわけではない。しかし、韓国球界は数多の投手が一線級の活躍を果たす日本の育成力を羨まずにはいられないようだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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