1位は広島? 阿部巨人、立浪竜は? ドラフト巧者はどの球団? ベテラン記者が指名をズバリ採点【セ・リーグ編】

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【巨人】90点
 中央大の西舘を日本ハムとの競合の末、阿部慎之助新監督自らが引き当てました。2位から5位の4人はオール社会人という異例の指名。1965年のドラフト制度以降、支配下で高校生ゼロは球団史上初となりました。

「阿部新監督の船出という意味では、クジを引き当てた時点で十分に合格点。ファンの期待も高まっています。2位の森田駿哉は26歳の超即戦力。2ケタ勝って新人王を狙いたいところ。名より実を取ったドラフトと言えるでしょう。ファームの現有戦力が充実しているからこそできた指名とも言えます。社会人の4人にとっては来季すぐに結果が欲しいところ。彼らが二軍に居続けるようだと、苦しい戦いは否めません」

【ヤクルト】75点
 国学院大・武内夏暉を3球団競合の末、抽選で外して、専修大の西舘昂汰を1位指名。課題の投手力は1位から3位の3人、即戦力で補いました。

「左投手が課題という意味では、何とか武内を当てたかったというのが本音でしょう。3位の明治大・石原勇輝で補いましたので、奮起に期待したいところです。外れ1位の西舘はパワフルな大器ですが、勝てる投手かというと、むしろ発展途上。打線が援護して勝ち星をつけてあげたい。2位のトヨタ自動車・松本健吾は亜細亜大出身ということで高津臣吾監督の後輩。こちらの方が開幕ローテには近いかも。できることならもう一枚、経験豊富な実戦型を確保したかったところです」

【中日】65点
「度会1位」を公表しながら、3球団による抽選に破れましたが、安定性に優れた亜細亜大の草加勝をロッテとの2球団競合の末に獲得。2位では三菱重工Eastの津田啓史、3位では仙台大の辻本倫太郎と右打ちのショートを確保しました。

「抽選負けしましたが、草加を取れたのは御の字です。派手さはないですが試合を壊さず、淡々とゼロを並べる素晴らしい投手です。問題はチームのウィークポイントとなる打力の上積みがうまくいかなかったこと。2位の津田は走攻守三拍子そろった大型ショートですが、一軍の試合に出るには時間がかかるかもしれない。ファン目線でいえば、強打者タイプの指名があってもよかった。低迷期からの脱却が期待できそうなドラフトにはならなかったので、辛口になります(笑)」

 とはいえ、ドラフトが正しかったかなんて、やってみないと分かりません。まずはプロ野球のスタートラインに立った逸材の皆さんに、心からの祝福を伝えたいと思います。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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