敵地を魅了した大谷翔平の28号 地元記者が思わず吐露した“悔しさ”「何が楽しくないかって…」【ドジャース回顧録 vol.5】
しかし、その「楽しさ」の裏には、地元チームの現状に対するジレンマも。レンク記者は続けて、こう吐露している。
「何が楽しくないかって? まるでドジャースのホームゲームみたいなところだ」
本拠地の試合とは思えないスタンドを埋め尽くすドジャーブルーのユニフォームと、敵選手に向けられる歓声。レンク記者は「誇り高い組織にとっては、恥ずべきことだ」と断じた。
当時、ロッキーズは過去15年間で13度目の負け越しシーズンへと向かっていた。球団が大谷人気によるチケット売上の増加を歓迎しているように見える現状に対し、記者は「あまり気にしていないようだ」と皮肉交じりに指摘したのだ。
同じナ・リーグ西地区にいながら、大きく差が開いた2球団の現状をこぼさずにはいられなかった。結局チームは43勝119敗と歴史的な大敗でナ・リーグ最下位に沈んでいる。
記者として大谷を見る楽しさと、自チームがその引き立て役にしかならない屈辱。このデンバーでの一幕は、2025年シーズンのMLBにおける「ドジャース一強」の構図と、大谷翔平というスーパースターが持つ影響力の大きさを残酷なまでに映し出していた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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