【中日】2年目右腕はほろ苦デビューだったものの、悪いだけではない最終戦 2025年シーズンは苦しんだ背番号7の一発で来季に期待
打線は巨人投手陣に抑え込まれたが、最後の最後に福永裕基が魅せてくれた。9回2アウト、走者を1人置いた状態で打席に立つと、宮原駿介から左中間スタンドに今季1号2ランを放ったのだ。
本来なら今季は福永がチームの軸となって戦うはずだった。背番号が68から7に変わり、二塁手のポジション定着に挑戦。ただ、二度の大きな怪我でシーズンをほとんど棒に振り、9月5日の復帰後は長打が1本も出ない状況が続いた。
この日も途中出場で、状態の悪さを感じさせたが、シーズンの土壇場に本塁打を記録したことは今後のドラゴンズに希望を繋いだ。この本塁打があったからと、来年の今頃に言えると良い。
タイトル争いもほぼ結末を迎えた。松山晋也は単独でのセーブ王はならなかったものの、昨季までの同僚であるライデル・マルティネス(巨人)とタイトルを分け合った。岡林勇希は4試合連続で3安打を放つ固め打ちで、自己最多のシーズン168安打に到達。最多安打のタイトルをほぼ手中に収めた。
松山と岡林は紛れもなく今のドラゴンズの顔的存在。来季以降もチームをけん引してもらいたい。
井上一樹新監督のもと「どらポジ」を掲げて始まった2025年シーズンもこれで終わり。4年ぶりの最下位脱出は良かったが、クライマックスシリーズ出場は今季も逃した。来季は球団創設90周年で、本拠地・バンテリンドームナゴヤは大きく様変わりする。記念すべきシーズンの躍進を願い、本稿を締めたい。
[文:尾張はじめ]
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