F1通算256戦のOBが説いた“セカンドドライバーの心得” 角田裕毅に辛口評価「長く残れるが違いは生み出せない」

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 さらに、「だが、そこで違いを生み出すのはまた別の話だ。ツノダがF1に長く残ることは可能だろう。しかし、彼がいるかいないかで状況が大きく変わるわけではない」などとも述べている。

 パトレーゼ氏は現役時、ネルソン・ピケ、ナイジェル・マンセル、ミハエル・シューマッハなど、歴代のチャンピオンクラスと組み、『No.2』としての役割を担う時期も多かった。また、経験や知識をマシン開発にも注ぎ、コース内外で所属チームに貢献。速さ以上に、ドライバーとしての完成度の高さが脚光を浴びる存在でもあった。

 角田の現在のパフォーマンスに苦言を呈するとともに、パトレーゼ氏は自身のF1パイロット晩年について、以下の様に回想する。

「私がミハエル(シューマッハ)とチームを組んでいた時、私はほぼ40歳だった。今のフェラーリとルイス・ハミルトンの状況と似ている。当時、ウィリアムズで素晴らしい期間を過ごした後だったので、その年のチャンピオンを狙うことはできないと分かっていた。私は自分の経験を生かしてチームのレベルを上げることに集中していた」

 他にも、セカンドドライバーの“心得”として、「シューマッハの速さを心配するよりも、車を改善するための仕事に集中した。彼に匹敵するのは難しいことが分かっていた。単なる速さだけでなく、気力も必要だ。気力が衰えれば、当然スピードも落ちる」などとも打ち明けている。

 世界王者であるフェルスタッペンと組むことの困難さを理解した上での、パトレーゼ氏による角田への叱咤の声。正念場を迎えている25歳に、この声が届くことを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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