なぜ角田裕毅にマシンアップデートを決断したのか? レッドブル新代表が告白した“英断”のワケ「今日は、あえてリスクを冒して…」
メキース氏の英断を本人も笑顔で喜んだ。予選後にF1公式のフラッシュインタビューに応じた角田は、「予選直前にアップグレードを持ってきてくれたチームに感謝しているし、マシンに本当に大きな違いを感じた」と充実感を口にした。
「もちろん、まだまだ改善の余地はある。だけど、フロア車体の下側にある空力パーツの一部が変わっただけでも、このポジション(7番グリッド)に立てるほど大きな違いがあった。メカニックのみなさんがやった仕事の量は信じられないほど多かったし、予選に間に合わせてくれたことがまだ信じられない」
ではなぜ、このタイミングで陣営は角田のマシンアップデートを施したのか。英衛星放送『Sky Sports』のインタビューに応じたメキース代表は、こう明かしている。
「私たちの新たな部品の数量は、常に必要最低限にとどめている。そうした状況で、今日は、あえてリスクを冒して、ユウキのマシンをアップグレードすることに決めた。予選の1回目で少し遅れてしまったが、今日の結果は全員の努力の賜物だ。実際、ユウキのパフォーマンスを非常にいいレベルに到達させた」
これまで“エース贔屓”と揶揄されるほど、常にフェルスタッペンを最優先にしてチーム作りを進めてきたレッドブル。そんな背景を思えば、角田のために「リスクを冒す」という決断は考えられなかった。
メキース代表の後押しを受けた角田は、常勝軍団復活のための足掛かりを掴むか。27日の決勝での走りには、文字通り世界の熱視線が注がれる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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