“無念のミス”で大失速も角田裕毅の風向きは変化? 元F1王者が新体制下での復活を予測「これまでツノダは孤立無援だった」
むしろ、今回のベルギーGPを経て、角田に対する風向きは変わった感もある。
26日の公式予選直前に「あえてリスクを冒して、ユウキのマシンをアップグレードする」と決意したメキース代表の“英断”で、レッドブルは、これまでエースのマックス・フェルスタッペンを優先していたマシンアップデートを角田にも投入。これで本来の速さを取り戻した日本人ドライバーは、フェルスタッペンとも0.3秒差と肉薄する好走を見せた。
旧式ではなく新型パーツさえ提供すれば、結果を出せる実力を証明した。レッドブルから科されたある種の“試験”をパスした角田には、識者の評価も高まりを見せている。
かつてウィリアムズやメルセデスで活躍した元F1王者のニコ・ロズベルグ氏は、英衛星放送『Sky Sports』で「メキースがやってきたチームは今週末に、ユウキ・ツノダに大きな力を与えた。フェルスタッペンだけでなく、ね」と強調。レッドブルで後押しを受けた事実が、角田の復調に繋がると見通した。
「私は、ピットウォールにいたローランが、ユウキに大きな笑顔で親指を立てていたのを見た。そういう振る舞いはドライバーにとって大きな違いを生むんだ。ツノダは、突然、チームからの支援を感じたはずだ。
これまでのレッドブルは、まさにマックス・フェルスタッペンのためにあった。マックス・フェルスタッペンのことしか考えていないチームの中で、ツノダも孤立無援のような気分だったとも聞いている。でも今は、ローランがしっかりと彼のことも気にかけている。これは素晴らしいことだよ」
決勝での失速によって後味の悪さは残ったが、ようやく光は見え始めた。次戦のハンガリーGP(決勝8月3日)では、一致団結して巻き返せるかに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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