阿部巨人 注目の2025年開幕投手争い 実績ある右腕か、意外な「ダークホース」の存在とは
井上は昨季8勝をマーク、飛躍の年となった(C)産経新聞社
今オフの巨人の積極補強が話題を集めている。
ソフトバンクからはFA宣言を行った捕手の甲斐拓也を獲得、投手陣では楽天を自由契約となった日米通算197勝の田中将大、また中日の絶対守護神として活躍したライデル・マルティネス、新外国人野手として3Aで「トリプルスリー」を達成したこともある外野手のトレイ・キャベッジを獲得。ほかにもDeNAを自由契約となったセットアッパー左腕、石川達也など多士済々な顔ぶれも期待を高めている。
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昨季4季ぶりのリーグ優勝を果たしたチームも目指す日本一には手が届かなかった。阿部慎之助監督はさらなる浮上を目指して、選手たちに競争意識の高まりを求めている。
開幕投手争いもその一つ。昨季は右のエース格、戸郷翔征が初の大役を務めたが、今季は指揮官はあえて明言せず、開幕直前まで状態を見極め、競わせる方針を示している。
大本命が戸郷であることは間違いないだろうが、初の大役を射止める選手が出てくるか、注目される。
その意味で期待を高めているのは、今年で高卒6年目シーズンを迎える左腕の井上温大にもある。
2024シーズンは飛躍の年となった。中継ぎも経験しながら、6月から先発ローテーションに定着すると8勝(5敗)、防御率2.76をマーク。貴重な左腕として勝ち星を積み重ねると、11月には侍ジャパンの一員として「プレミア12」に参戦。開幕投手も担い、3戦3勝の快投を見せた。他球団のトップクラスの選手たちとの交流で見聞を広めたことも今季にはプラスに働きそうだ。
「97」の背番号もすっかり定着しているが、今オフは背番号変更プランがあったことも伝えられた。ただこれに対し、指揮官は"NO"を示したという。安定した成績をもう少し残してからという親心。果たして周囲の期待に左腕がどう応えていくかも注目となる。