「最近は何もかも上手くいかない」角田裕毅が漏らした苛立ちと不安 不可解ミスを犯した陣営の「代償を払っただけ」発言に疑問も

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無線で漏れた「なんで…」

 チームへの苛立ち、そして結果を残せない現状への不安にも聞こえる。そんな複雑な心境をのぞかせる25歳の日本人ドライバーは、「チームとしてこの経験から学ぶ」としながらも、無線で「なんで……」と言葉を振り絞るしかなかった決勝への想いも語る。

「2周目に入ってきたVSCのタイミングがうまくいけば、非常に効果的な戦略をとることができたはず。だけど、結局は不運な形になった。その直前にピットインしてしまったからね。最近は何もかもがうまくいっていないように感じるし、この週末は計画通りに進まなかった。

 前の晩にマシンに変更を加えたことも、期待していたほどの影響はしなかった。最近は自分のコントロールできる範疇ではない事が多く起こっている。それでもペースは確実に良くなっているし、マシンに対する感覚も前よりも快適で、自信が持てるようになってきた。今のまま続けていくだけだ」

 角田が「自分のコントロールできる範疇ではない事が多く起こっている」としたように、陣営がキッカケとなった“トラブル”が起きたのは、このラスベガスだけではない。

 10月26日のメキシコGP決勝では、タイヤ交換で通常より約12秒も余計な時間を要して11位と低迷。完走したマシンの内で最下位の17位に終わった11月6日のサンパウロGPでは、10秒のタイムペナルティ中に迎えたピットストップ中にクルーが作業を開始。不要なタイムペナルティ(10秒)を加算され、大きく後退する形となった。

 毎GPごとにミス、それも凡ミスと言える水準の失態が繰り返されている。ローラン・メキース代表は、ラスベガスGP決勝後に「ユウキにとって、昨日の出来事の代償を払ったんだ。それだけのこと」と前を向いたが、角田との反応の違いを見ると、どこか開き直ったかのように聞こえなくもない。

 来季のドライバー陣容が決定するのは、12月7日のアブダビGPとされている。それだけに角田に残されたアピールの機会は、11月28日に開幕する第23戦のカタールGPが事実上最後と言える。文字通り崖っぷちに立たされた25歳は、最後まであがけるか。

 少なくとも、味方であるはずの陣営に翻弄するような流れだけは避けたいところだろうが……。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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