限界と隣り合わせの優勝争い…15年ぶりメジャーVならずも、藤田さいきが見せた不屈の魂【女子ゴルファーの魅せ場2025 vol.1】
プレーオフで敗れた後、スタッフに背負われてコースを後にする藤田さいき(C)Getty Images
佐久間朱莉が4勝を挙げ、年間女王に輝いた2025年の国内女子ゴルフツアー。実に初優勝を飾ったのは、過去最多の12人を数えた。初シード獲得選手も10人。さらに顔ぶれが豊かになり、華やかさを増した女子ゴルフ界。CoCoKARAnextでは「女子ゴルファーの魅せ場2025」と題して、6人の選手をピックアップ。第1回は国内メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」(茨城県・茨城ゴルフ倶楽部、5月8~11日)で、身体面の限界と戦いながら、優勝争いを4日間演じた藤田さいきに迫った。
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初日から首位を走り続けた藤田さいきは、15年ぶりのメジャー制覇にわずかに届かなかった。2打差で迎えた最終日は「75」と伸ばしきれず、申ジエとのプレーオフへ。18番パー5の1ホール目で申がバーディを奪い、勝負が決まった。
4日間を通して、身体との戦いでもあった。大会前から続いた体調不良は最終ラウンドでピークを迎え、途中で木陰に座り込む場面も。プレーオフ後は自力歩行が困難になり、病院に搬送された。体調を理由に棄権してもおかしくない状況。最後までクラブを握ったのは、15年ぶりメジャー制覇への執念だった。
大会翌日の5月12日に、藤田は自身のインスタグラムを更新。関係者やファンへ謝意を示した後、検査を受けた結果、新型コロナウイルスやインフルエンザではなく、「今回は風邪をこじらせて気管を痛めている状態で熱中症にかかってしまったのが原因でした」と言及した。





