松田宣浩、中村剛也、大竹寛、山口鉄也…正念場を迎えた「83年世代」
「83年世代」が正念場を迎えている。三塁で不動のレギュラーとして活躍してきたソフトバンク・松田は開幕から打撃の調子が上向かず、６月１日のDeNA戦（ヤフオクドーム）でスタメン落ち。14年8月26日から続いていた連続先発出場は508試合で止まった。故障以外で先発を外れるのは09年以来９年ぶりだった。同じく三塁でチームの屋台骨を支えてきた西武・中村も苦しんだ。前半戦は２割を切る低打率と打撃不振で、ベンチを温める日が多くなった。後半戦に入り９試合で５本塁打と復調気配に上昇気流に乗ってきただけに、完全復活が期待される。
広島からFA移籍５年目の巨人・大竹は開幕ローテーション入りしたがわずか1勝のみ。４月12日のDeNA戦（東京ドーム）で初回に2被弾を浴びて5失点と打ち込まると、ファーム降格。3か月以上1軍のマウンドから遠ざかっている。入団2年目から9年連続60試合以上登板の山口鉄も今季1軍登板なし。2月のキャンプ終盤から上半身のコンディション不良で3軍調整が続き、5月17日のイースタン・ヤクルト戦（ジャイアンツ球場）で実戦復帰登板したが、1軍のマウンドで復帰には至っていない。
輝きを放っている選手もいる。オリックスからメジャーリーグ・ダイヤモンドバックスにFA移籍した平野は救援で26試合連続無失点をマーク。安定した投球内容で首脳陣の信頼を勝ち取った。楽天・今江は15年オフにロッテからFA移籍以降、故障などで本来の力を発揮できていなかったが、今年は5月に月間打率・378をマークするなど最下位に低迷するチームの中で奮闘。今季は打率286、8本塁打と好成績をマークしている。また、ヤクルト・近藤も不動のセットアッパーとして不可欠な存在になっている。43試合登板で２勝３敗１セーブ、防御率2.74。日大三高では3年夏にエースで同校初の全国制覇に貢献した右腕は17年の月日を経て、縁の下の力持ちとして腕を振り続けている。
今年で35歳を迎える「83年世代」。プロ野球の世界では中堅からベテランの域に差し掛かるが、まだまだ老け込むのは早い。
★「83年世代」の今季成績
【投手】
・平野佳寿（米国・ダイヤモンドバックス） 48試合登板２勝２敗22ホールド 防御率2.25
・寺原隼人（ソフトバンク） 13試合登板０勝０敗３ホールド 防御率2.81
・金子千尋（オリックス） 15試合登板４勝６敗 防御率.3.74
・青山浩二（楽天） 30試合登板２勝０敗９ホールド 防御率2.35
・岩田稔（阪神） ３試合登板０勝２敗 防御率3.45
・高橋聡文（阪神） 14試合登板０勝０敗２ホールド 防御率4.05
・近藤一樹（ヤクルト） 43試合登板2勝3敗21ホールド 防御率2.74
・大竹寛（巨人） ２試合登板１勝１敗 防御率6.00
・山口鉄也（巨人） １軍登板なし
【野手】
・松田宣浩（ソフトバンク） 86試合出場 打率.234 18本塁打 44打点
・川島慶三（ソフトバンク） 59試合出場 打率.259 ２本塁打 11打点
・中村剛也（西武） 44試合出場 打率.197 10本塁打 20打点
・栗山巧（西武） 66試合出場 打率.233 ５本塁打 33打点
・根本俊一（ロッテ） 13試合出場 打率.188 ０本塁打 ０打点
・今江敏晃（楽天） 80試合出場 打率.286 ８本塁打 38打点
・天谷宗一郎（広島） １軍出場なし
・岡崎太一（阪神） ４試合出場 打率.000 ０本塁打 ０打点
・寺内崇幸（巨人） １軍出場なし
・井野卓（ヤクルト） 15試合出場 打率.143 ０本塁打 １打点
・武内晋一（ヤクルト） １軍出場なし
・三輪正義（ヤクルト） 14試合出場 打率.154 0本塁打 １打点
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]
