“新時代”に突入したBリーグ 渡邊雄太も参戦する新シーズンの「注目ポイント」を城宝匡史が解説

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 一方で、Bリーグ全体としては、資金力の差がチームの競争力に大きく影響を与えています。渡邊雄太選手のような高額選手を迎え入れられるチームは限られており、千葉ジェッツやアルバルク東京、長崎ヴェルカなどがそうしたチームの代表格でしょう。近年では1億円以上の年俸を受け取る選手も増えており、Bリーグは以前に比べて大きく成長しています。

 昇格チームについては、越谷アルファーズや滋賀レイクスがB2からB1に上がってきましたが、昇格したばかりのチームがすぐに成功するのは難しい。特に滋賀は天皇杯でB3チームに敗れるなど、苦戦しています。予算削減の影響もあり、今季の成績がどうなるかは注目ポイントのひとつです。

 コーチ陣の育成も日本バスケット界の大きな注目点です。現在、Bリーグでは外国人コーチが多く、日本人コーチの数は限られています。日本バスケットボールの未来を見据えると、日本人コーチの育成が急務でしょう。日本のバスケットボールにおけるコーチの育成はまだ遅れており、Bリーグの24チーム中、日本人ヘッドコーチは10人に過ぎません。外国人ヘッドコーチが多い中、日本人コーチがどんな戦い方をしてくるかは注目です。

 さらに、現在多くのチームがアリーナを建設している動きも非常に好ましい傾向です。屋内スポーツの需要が高まりつつある中で、バスケットボール以外にもバレーボールやコンサートなど多目的に利用できるアリーナが増えるのは、チームや地域にとっても大きな利点です。総じて、Bリーグは選手の動向、チームの競争力、コーチの育成、そして施設の整備という多方面で発展を続けています。日本のバスケットボールは、今後ますます面白くなっていくはずです。

[解説:城宝匡史]

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城宝匡史(じょうほう・まさし)

1982年4月24日生、北海道出身。現役時代は大阪エヴェッサを皮切りに9クラブでプレー。2011年から在籍した富山グラウジーズでは3度のベストファイブとレギュラーシーズンMVPを受賞した。現在は指導者、解説者として活躍中。

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