“負債額”が1000億円超えもルール上は無問題 ド軍の抜け穴的手法を元MLB投手が絶賛「後払いは新しいマネーボールだ」

タグ: , , , , 2024/11/28

スネル(右)を獲得したドジャースは、大谷(左)を含めたスター選手たちへの後払い額がまた増える形となった。(C)Getty Images

 ドジャースは今オフもエポックメーキングな補強に成功した。

 現地時間11月26日、ブレイク・スネルがドジャースと契約合意。今オフのFA市場において投手で最大の目玉とされた31歳の左腕は、5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)のメガディールを締結した。

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 驚くべきは、その契約形態だ。ドジャースはスネルに支払う1億8200万ドルのうち6200万ドル(約94億円)を5年契約終了後に支払うと伝えられている。これは近年に同球団が“常套手段的”に行ってきた後払い契約だ。

 近年のドジャースは、スター選手との契約のほとんどに後払いを組み込んでいる。昨年12月に10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)で加入した大谷翔平は、契約期間中の年俸はわずか200万ドル(約3億円)。契約終了後の2034年から10年間にわたって年6800万ドル(約103億円)が支払われる。

 また、12年総額3億6500万ドル(約566億7000万円)の契約を結んでいるムーキー・ベッツも、1億1500万ドル(約175億円)が後払い。さらにフレディ・フリーマンは6年総額1億6200万ドル(約249億円)のうち5700万ドル(約86億7900万円)が後払いとなる。

 大谷、ベッツ、フリーマンだけでも後払い規模は計8億5200万ドル(約1290億円)に達する。そこにスネルの6200万ドルが加わると考えれば、数年後に抱える“負債額”は相当な規模となる。

 一方で支払いの延期は球団にとってメリットも多い。現時点でのチームの年俸総額を抑えることで、定められた金額の上限を超えた場合に支払いを求められる「ぜいたく税」を回避。さらに浮いた資金で別の選手を補強できるのだ。

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