最後の守備固め出場は“成功”か マイナー降格→WS制覇を経験したド軍キム・ヘソンに韓国内で評価二分「お金で買えない経験をした」
守備固めや代走などの役割に奔走したキム・ヘソン(C)Getty Images
マイナー降格も経験した“ルーキーイヤー”は、万感の世界一で幕を閉じた。
現地時間11月1日に行われたワールドシリーズ第7戦でドジャースはブルージェイズに延長戦の末に5-4で勝利。球団史上初のシリーズ連覇を成し遂げた。
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優勝の瞬間、超異例の中0日でのリリーフ登板を投げ切った山本由伸を中心に歓喜の輪がダイヤモンド上に出来上がった。その中でナインとともに快哉を叫んだのが、鳴り物入りで入団したキム・ヘソンだ。
28、29年に球団オプションが付帯する3年総額1250万ドル(約19億6250万円)でドジャースとサインしたマルチロールは、オフに正二塁手だったギャビン・ラックスが退団した事情もあり、レギュラー争いが期待された。
だが、春季キャンプからメジャーの壁にぶつかった。
KBOリーグで通算打率.304、出塁率.364の巧打者ぶり発揮してきたキム・ヘソンだったが、平均球速が母国リーグより5キロも早いとされるMLBの投手たちに苦戦。あまりの状態を見かねたデーブ・ロバーツ監督からも「打撃に疑問点はある」と指摘されるなど課題が山積し、開幕時のメジャーロースター入りを逃した。それでも「僕は野球を続けなきゃいけない」と歯を食いしばった26歳は、打撃フォームの修正などに着手しながら3Aで研鑽を積んだ。
レギュラーシーズン中にメジャー昇格を果たしてからも、分厚い戦力層で立場を確立するには至らず。ワールドシリーズに出場するためのロースターにこそ選出されたものの、トータルで見れば、決して順風満帆の1年とは言い難かった。
ブルージェイズとの頂上決戦の直後、韓国メディア『MK Sports』で「意味のある一年だったと思う。自分がここに来たときに掲げた目標を達成できて嬉しい。ただ、来年、再来年と契約期間の中でやるべきことをしっかり果たすために、来季はもっと頑張りたい」と意気込んだキム・ヘソン。「マジで凄かった」と山本の快投に刺激を受けたという若武者は、「なんでこのチームが“世界最高のチーム”なのかを実感した」と漏らした。






