来日計画が二転三転しているバルセロナ(C)Getty Images
神戸側は寝耳に水で…
欧州の超名門と日本企業の間に起きた問題が国際的に波紋を広げている。
キッカケとなったのは、現地時間7月23日に、ラ・リーガ王者であるバルセロナが公式サイトに掲載した声明だ。今月27日にノエビアスタジアム神戸で開催予定だったヴィッセル神戸とのチャリティーマッチを中止するというものだった。
【動画】古巣のバルサを相手にキレキレのドリブルを披露!攻撃陣を牽引した久保建英のプレーをチェック
急転直下の決定は神戸側にとって寝耳に水。それは24日の20時に出した声明において「2025年7月27日(日)に予定されているFCバルセロナとの試合について、関係各所と緊密に連携を取りながら、必要な情報の収集および調整を継続しております。しかしながら、現時点におきまして、確定的な情報をお伝えできる状況にはございません」としたところからも明らかだった。
そもそも今回のチャリティーマッチは、神戸市や兵庫県サッカー協会、神戸商工会議所、そして一般社団法人ヴィッセル神戸スポーツクラブが名を連ねる「ヴィッセル神戸チャリティーマッチ実行委員会」が主催。さらに5月中旬に楽天ヴィッセル神戸株式会社と、株式会社ヤスダグループが主管して開催されることが発表されていた。
ただ、この“主管”に問題があった。バルセロナは公式声明において「主催者側の重大な契約違反があった」と指摘。さらに今夏のアジアツアーをプロモートしている韓国のD-Drive社も、ハム・ソル代表名義で「弊社はこの試合に関する全額の支払いを受け取ることになっていましたが、現時点でいっさい送金されていません。それどころかヤスダグループは『送金は完了した』と虚偽の主張を繰り返し、偽造された無効な書類を何度も提出してきました」と糾弾。ヤスダグループの未払いを問題視した。
そうした中で、事態の収拾に動いたのは、楽天グループだった。全国紙『AS』をはじめとする複数のスペイン・メディアは、同社が未払いだった費用負担金500万ユーロ(約8億6500万円)を肩代わりしたことでバルセロナ側は来日を決意。ふたたびイベント開催に向けて動き出していると一斉に報じた。