一流選手の条件は外れ1位!? ドラフトで競合した選手より出世したプロ野球選手列伝

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 「外れ1位」って言い方、どうかと思うよね-。

 そう考えるプロ野球ファンは、決して少なくありません。

 減少傾向とはいえ、野球をプレーする若者は全国津々浦々、大勢います。数多くのアマチュア野球選手の中で、プロ野球のドラフト会議において各球団のトップで指名されるのは12人だけ。そのような名誉のある地位を、「外れ」や「外れ外れ」と呼ぶのは、さすがに違和感があるというのです。

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 その一方で-。

 そんな「外れ1位」や「外れ外れ1位」こそ、現在のプロ野球界を熱くしているということを、皆さんご存じでしょうか。競合した選手を凌ぐ活躍を見せる男たちも確実にいます。その代表例を挙げていきましょう。

坂本勇人(巨人)
 言わずとしれた日本プロ野球の至宝。しかし2006年の高校生ドラフト1巡目、巨人が指名したのは愛工大名電のショート・堂上直倫でした。

 堂上は中日、阪神、巨人の3球団競合の末、中日が交渉権を獲得。巨人は何とか外れ1巡目で坂本を獲得したいという方針から、ドラフト前に「外れ1巡目は左投手」とスカウト部長が公言。「光星学院・坂本勇人」の名を伏せて、サプライズ的に指名したことも特筆されます。

 坂本と堂上の現在地を比較することは野暮かもしれません。しかし、同世代の選手たちが続々と引退を決断する中、堂上も貴重なバイプレーヤーとして1軍で活躍していることは、喜ばしいことと言えるでしょう。

T-岡田(オリックス)
 2005年の高校生ドラフト1巡目、オリックスが真っ先に指名したのは大阪桐蔭の怪物左腕・辻内崇伸でした。巨人との一騎打ちとなり、オリックスがクジを当たりと勘違いし、そのまま発表されるアクシデントもありました。

 そんなオリックスが外れ1巡目で指名したのは履正社の強打者・岡田貴弘です。2009年のオフには登録名を「T-岡田」にすると、一気にブレイク。33発を放ち、巨人・王貞治以来48年ぶりとなる22歳での本塁打キングに輝きます。

 そしてオリックス一筋で歩み、迎えた昨季。17本塁打に63打点でチーム25年ぶりのリーグ優勝に貢献することになります。

 辻内は巨人入団後、左肩のけがに悩まされ、1軍登板の機会なし。引退後は女子プロ野球の監督などを務め、温厚な人柄で選手からも愛されました。甲子園で見せたMAX156キロの強烈なストレート、一度は東京ドームで見てみたかったというのが、巨人ファンの正直な心境でしょう。

山田哲人(ヤクルト)
 日本プロ野球でトリプルスリーを達成したのは過去にわずか10人。複数回達成したのはヤクルト・山田哲人しかいません。しかも2015年、16年、18年と計3度。球史に名を残すタレントと言えます。昨季は侍ジャパンの東京五輪金メダル、そしてチームのリーグ制覇と存在感がさらに際立った年になりました。

 しかし、2010年のドラフトでは「外れ外れ1位」。ヤクルトは1位で早大の斎藤佑樹を指名。日本ハム、ソフトバンク、ロッテと4球団による競合の末、外します。次に狙ったのは八戸大のサウスポー・塩見貴洋。ここでも楽天との競合の末に外して、指名したのが高校屈指の内野手・山田だったのです。

 結果的に山田は現在に至るまで、人気と実力を兼ね備えた強打者としてチームを牽引しています。斎藤佑樹はけがに苦しみ、プロの世界では本領発揮こそなりませんでしたが、野球への真摯な姿勢がファンに愛されました。

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