【プロ野球前半戦通信簿/パ・リーグ編】首位快走の新庄ハムは文句なしの最高評価 逆転Vの可能性を秘めるソフトバンク、オリックスをどう見る?

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佐々木朗希の退団が痛かったロッテへの評価は?

4位:西武/まずまず

 歴史的な大敗を喫し、昨季に最下位に沈んだ名門は、自前の若手を中心とした構成でAクラス争いを演じるまでに成績を上げてきた。最大の強みは強力な先発投手陣だ。今井達也と隅田知一郎の二枚看板は安定感抜群で、高橋光成、渡辺勇太朗も昨年から大きく成績を伸ばしている。さらに怪我で出遅れていた昨年の新人王である武内夏暉も復帰し、復調の兆しを見せている。

 一方の打線は新外国人のタイラー・ネビン、ドラフト2位ルーキーの渡部聖弥が見事な活躍を見せているものの、上位球団と比べるとまだまだ力の差は大きいのが現状。来季以降の戦いを見据え、後半戦は若手野手のさらなる底上げに期待したい。

5位:楽天/頑張りましょう

 三木肇監督が5年ぶりに復帰するも、優勝争いに加わることができずに5位に沈んでいる。大きな課題は長打力、得点力不足で、チーム本塁打33本は12球団でも最下位。主砲の浅村栄斗の不振が大きな誤算で、それをカバーすることができなかった。

 投手陣も絶対的な先発の柱が不在で、リリーフ陣も強力とは言えない。後半戦に向けて期待したいのが、今夏に加わったオスカー・ゴンザレスとルーク・ボイトの両助っ人スラッガー。ともにパワーは申し分ないだけに、日本の投手に上手く対応できれば、相当な戦力となる可能性は高い。彼らが機能すれば、まだAクラス争いに加わる可能性もあるだろう。

6位 ロッテ:頑張りましょう

 セ・リーグで最下位に沈むヤクルトほどではないものの、5位から大きく離されて最下位に沈んでいる。投手では退団した佐々木朗希とC.C.メルセデスの穴を埋めることができず、野手ではグレゴリー・ポランコ、ネフタリ・ソトの両主砲の不振が大きく影響しているように見える。

 また、リリーフ陣も長年抑えを務めた益田直也を筆頭にベテランが揃って成績を落としており、穴埋めができていない印象だ。それでも投手では田中晴也、木村優人、中森俊介、野手では山本大斗、寺地隆成など若手が台頭してきたのはプラス要因。後半戦は若手の勢いを加速させて、何とか来季に繋げてもらいたい。

[文:西尾典文]

【著者プロフィール】

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。

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