巨人がドラフトで獲るべき人材は? 主砲流出に備えた“右のスラッガー”が大本命 “左の先発エース”候補も選択肢に

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 同じ左腕では毛利とは真逆のタイプで安定感には課題が残るものの、山城京平(亜細亜大・投手)もボールの力は圧倒的なものがあり、好調時は圧巻の投球を見せるだけに現在のチームにいないタイプの左腕として面白い存在となりそうだ。

 1位で投手ということになった場合は2位では野手を狙いたいが、残っていればぜひ狙いたいのが谷端将伍(日本大・内野手)だ。3年時には全国トップのレベルの高さを誇る東都一部で春秋連続で首位打者に輝くなど、広角に鋭く打ち分ける打撃が光る。また176センチ・76キロと決して大柄ではないが、リストの強さと身体を鋭く回転させるスイングで軽々とスタンドに運ぶ長打力を備えているのも魅力だ。立石と比べると打者としてのスケールは少し落ちるものの、ホームランの出やすい東京ドームが本拠地ということを考えれば、将来的には20本塁打以上も十分に期待できるだろう。

 野手では山瀬慎之助よりも若い世代に捕手がいないため、高校生の捕手もぜひ狙いたい。評価が高いのはU18侍ジャパンにも選出された大栄利哉(学法石川)だが、下位で狙えそうな選手として挙げたいのが岡村了樹(富島・捕手)だ。

 173センチと上背はないものの地肩の強さとパンチ力は高校生では間違いなく上位で、昨年11月に行われた宮崎県選抜と鹿児島県選抜の試合では広いサンマリンスタジアムのレフトスタンドに叩き込んでその長打力をアピールした。サードを兼任しているだけあってフットワークも良く、順調に成長すれば梅野隆太郎(阪神)のようなキャッチャーになる可能性を秘めている。今年はどのカテゴリーも捕手の候補が少ないだけに他の球団もマークしていると思われるが、5位で残っていればぜひ獲得を検討してもらいたい。

[文:西尾典文]

【著者プロフィール】

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。

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