12球団随一の鉄壁中継ぎ陣になぜテコ入れ? セ界独走の藤川阪神がMLBで防御率5点台だった新助っ人を獲得した「理由」とは
その数字だけを見れば、「テコ入れとしてふさわしいのか」という疑問も浮かばなくはない。ただ、より細かな数字をみれば、藤川監督が獲得にゴーサインを出したのも納得がいく。
今季の3Aで21試合に登板しているハートウィグは、防御率こそ3.42ながら、奪三振率は驚異の12.55と圧倒的な奪三振能力を誇る。マイナーでの通算でも奪三振率は11.48とかなりのハイアベレージをマークしており、相手を圧倒するポテンシャルを秘めていると言える。
実際、現地メディアでの評価も高い。メッツの専門サイト『Amazin Avenue』は「世界を驚かせるほどの選手ではないが、よく見れば、申し分のない成績を出す中継ぎ投手になる素質を持っている」と指摘。「投球レパートリーが限定的」と2シームとスライダーが中心となったそれを“欠点”としつつも、「現実な指標は残している」と評している。
今季の阪神は中継ぎ陣が効果的に機能している一方で、後半戦に向け、石井や桐敷といった一部投手の勤続疲労の懸念もある。昨季に守護神も経験した助っ人右腕ハビー・ゲラに復調の見通しが立っていない現状を考えても、ポテンシャルの塊と言えるハートウィグはこれ以上にない戦力拡充となる。
今シーズンに開幕から先発ローテーションの軸となっているジョン・デュプランティエがそうであったように、阪神で「魔改造」され、飛躍した助っ人投手は少なくない。マイナーでくすぶっていたハートウィグもそうなれば、藤川阪神の快進撃は後半戦も続いていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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