「一番になりたい」――オフに断念したメジャー移籍、それでも消えない渇望 才木浩人が歩む“球界最高投手への旅路”【阪神】

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昨春にはドジャースとの強化試合に登板。試合後にはグラスノーから変化球の指南を受ける場面もあった(C)Getty Images

大谷に右手一本で打たれた“痛み”も推進力に

 2月の春季キャンプではスライダーの精度向上にも着手した。元々、配球にも組み込まれていた球種だったが、曲がり幅や球速をブラッシュアップし、“新球”として生まれ変わらせるつもりでいる。

 そして、変化球で言えば、得意球のフォークも本人いわく昨季の質は「終わっていた」と表現するほど精度は悪かった。このオフは低酸素トレーニングで向上を目指したフィジカル面だけでなく、球種の改善というメカニックの部分でも大きな伸びしろを感じながら開幕への準備を進めてきた。

 高校を卒業してプロの門を叩いた才木にとってずっとブレない信念がある。それは「一番を目指すこと」。まだ、プロで数字を残していない時も、そして阪神の主戦投手として期待を一身に背負う立場になっても変わらず胸に抱いてきた。

「やるからには一番、ナンバーワンを目指したいので。一番のピッチャーになりたい。そこにフォーカスしてずっとやってきたので」

 頂点を目指す道程で、時には相手バッターに痛打されることもある。そんな“痛み”も、てっぺんに突き進む推進力に変えてきた。3年前の23年3月、ワールド・ベースボール・クラシックに臨む侍ジャパンとの強化試合で、左膝をついた大谷翔平に右手一本でスタンドに運ばれた時もそうだった。偉才の一振りに「パワーが圧倒的に足りない」と痛感し、中6日の調整期間の中で行なうフィジカルトレーニングの強度を上げ、被弾したフォークの高速化に取り組んだ。すべては「一番になるため」以外になかった。

 ゆえに26年も才木浩人の芯は何も変わらない。メジャー挑戦は封印となろうと寄り道することはない。球界最高の投手を目指す旅はまだ道半ば。冒頭の「見てる人全員が納得できるような数字を残したい」というフレーズには強烈なナンバーワンへの渇望が見て取れる。

 ここ数年、口にする目標は「取れるタイトルは全部獲りたい」といたってシンプル。だが、マスコミへのリップサービスではない。“文句なしのピッチャー”へ、虎の背番号35の新たな1年が幕を開ける。

[取材・文:遠藤礼]

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