「君を見てる。一生懸命にやりなさい」韓国の至宝に生きるイチロー氏の“助言” 日本の偉人が到達した米殿堂入りに何を思う?
イ・ジョンフがイチロー氏への想いを語った(C)Getty Images
今年1月にイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)は、アジア人選手として初の米野球殿堂入りを果たした。今月9日には、マリナーズが背番号51を永久欠番とする式典を開催。様々な金字塔を打ち立てた栄光のパフォーマンスは、文字通り球史に刻まれる形となった。
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野球の国際化を象徴する存在として、求道者のような姿勢で野球を極めていったイチロー氏。その偉才ぶりは、日本人だけでなく、韓国の若手選手からも尊敬されている。
「アジア選手としては初めての殿堂入りは本当に凄い。とんでもない業績を残した選手だと思う」
韓国メディア『MK Sports』でそう語ったのは、ジャイアンツに所属するイ・ジョンフだ。
元中日の助っ人であるイ・ジョンボムを父に持つサラブレットは、愛知県に生まれた。ゆえに幼少期を日本で過ごした経験から、世界に羽ばたいていったイチロー氏は常に憧れ。最盛期を追い続けていたという、いわば大スターである。
気づけば自分もプロ野球の道に足を踏み入れ、イチロー氏と同じメジャーの大舞台にも立っている。父親譲りの類まれな打撃センスから国内では「韓国のイチロー」と評されるイ・ジョンフは当然ながらプレーの手本としてきた日本のレジェンドからは、かつて忘れられないアドバイスを受けたこともあった。
ジャイアンツに移籍し、メジャーでの挑戦を決めたばかりの昨春のこと。米アリゾナ州ピオリアで行われたマリナーズとのオープン戦の前に、イチロー氏と初めて対面したイ・ジョンフは、“ある言葉”をかけられたという。
「アジアにはアジアだけの文化がある。その文化をここでも長所として生かしてくれればいい。僕は君を続けて見ているから、一生懸命にやりなさい」
日米通算4367安打を誇る男からの重みのある言葉だった。






