仰天させられた山崎伊織のV打 巨人の「早すぎた二刀流」好打の投手伝説
山崎は打率.148、4打点という成績を残している(C)産経新聞社
野手顔負け、いやいや、ここまでチャンスに強い打者はなかなかいません。
巨人の山崎伊織投手です。6月25日、新潟で行われたDeNA戦に先発すると、1-1の同点で迎えた7回一死二塁の打席では、中川虎大の3球連続となるフォークを捉え、右中間へ。決勝のタイムリー二塁打となり、投げては8回2安打1失点の大活躍を見せたのです。
【動画】野手顔負け!山崎伊織の豪快な勝ち越し適時二塁打シーン
巨人担当の記者が言います。
「先頭の岸田が出ると、ベンチは続く門脇に送りバントを命じました。二塁に送って、山崎に任せるという。山崎の打撃に対する信頼度が伝わってくるシーンでしたね。元々、巨人のエースは打撃がいい選手が多かった。山崎もこの系譜とみられます」
過去、バットで沸かせた巨人軍の投手には、どんなレジェンドがいたのでしょうか。振り返ってみましょう。
【堀内恒夫】
高卒プロ2年目、1967年10月10日の広島戦(後楽園球場)では、3打席連続ホームランの離れ業。しかもその試合でノーヒットノーランを達成したのですから、「リアル二刀流」の走りと言えます。
1973年の日本シリーズ第3戦では1試合2本塁打。1983年の引退登板でもホームランを放つなど、プロ通算21本塁打をマーク。投手としては規格外の打力と言えるでしょう。
【斎藤雅樹】
通算打率こそ.165ですが、プロ通算123安打、5本塁打、57打点という成績は打者専門の選手でもなかなか積み重ねられない数字です。1991年には盗塁をマークするなど、走攻守3拍子揃う好打者だったことがうかがえます。
投手としてなかなか芽が出なかったルーキー時代には、強肩と俊足を買われ「一流のショートになれる」とコンバートを推す声があったこともうなずけます。その場合、完投に次ぐ完投を重ねた「平成の大エース」は誕生しなかったことでしょう。