水原被告は「他者を騙す人ではない」 情状酌量を求めた妻が提出した“手紙”で苛烈な業務を訴え「健全な精神状態ではなかった」
大谷とのスキャンダルで罪に問われている水原被告。(C)Getty Images
最終的な量刑を前に余波は止まらない。ドジャースの大谷翔平の元通訳で、違法スポーツ賭博に絡んで銀行詐欺罪などに問われている水原一平被告は、1月23日に米連邦地検から1697万ドル(約26億3035万円)の支払いと4年9か月の禁固刑を求刑された。
球界の顔とも言えるメガスターを取り巻くスキャンダルだけに、米国内でも水原被告の動静は大々的に報じられている。米スポーツサイト『Heavy.com』は、裁判資料として提出された同被告の妻が判事に情状酌量を求めて宛てた手紙を公開した。
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そこには切実な想いが綴られた。「私は両親と他の家族を亡くしました。夫は私の唯一の家族なのです」と書き出した妻は、「出会ってからずっと私たちは、困難な時期も幸せな瞬間も一緒に過ごしてきました。彼を失うことは、私が想像するなかでもっとも辛いつらいことです」と正直な心情を記した。
一方で水原被告が犯した罪について「許されるべきではないことを理解しています」と強調。その上で「それでも彼は身勝手あるいはわがままな理由で不正行為に及んだわけではありません」と主張し、大谷をサポートする日々の激務に水原被告が疲弊していたことを言及した。
「あの頃の彼は健全な精神状態ではなかったと信じています。彼の仕事は想像を超えるほど過酷なものだったのです」
妻が「過酷」と表現したように、大谷の専属通訳だった水原被告が対応していた仕事量は、相当な激務だったとされている。実際、被告本人は裁判所に提出した申告書内で「必要な時にはいつでも雑用もこなし、24時間、365日、いつでも待機していた」と証言。「本当の意味での休みはほとんどありませんでした。年末年始に4日ほど連続で休むことが唯一の長期休暇で、妻と過ごす時間はほとんどなかった。オフシーズンはシーズンよりもはるかに忙しく、ストレスが多いと感じることがよくあった」と明かしている。