最強の“個”が結集した躍進 ベネズエラナインが抱えていた不安と葛藤「政治的な発言すれば、家族が危険にさらされるかもしれない」【WBC】

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躍進を続け、決勝まで辿り着いたベネズエラ(C)Getty Images

 歴史的な勝利まであと一つと迫った。現地時間3月16日に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝で、ベネズエラ代表はイタリア代表に4-2で勝利した。2回に2点を先制されながらも1点差に迫った7回に一気呵成の攻撃で逆転。鮮やかな野球で、史上初の決勝進出を決めた。

【動画】ベネズエラが一気呵成!アラエスの一打でベンチも観客も大盛り上がり

 投打でパワーを利した野球で激闘を勝ち上がってきた。ロナルド・アクーニャJr.やルイス・アラエス、サルバドール・ぺレス、ウィルソンとウィリアムのコントレラス兄弟などメジャーリーグ屈指のタレント陣が集結。もともと地力のあったチームだが、今大会はオマール・ロペス監督の下で抜群の“個”が見事にケミストリーを起こし、快進撃へと結びつけた。

 その躍進の裏にあるのは、複雑を極める国内情勢だ。大会前の今年1月には米国が軍事攻撃を決行し、首都カラカスなどで戦火が広がった。

 そのほとんどがアメリカに身を置く選手たちにも政治情勢に対する厳しい追及が待っていた。1次ラウンドのイスラエル戦を前にした会見では、オマール・ロペス監督が「学校で政治や外交を学んだことはありません。我々は誰の支持もしていません」と切り出し、「お願いなので、母国で起きている政治状況について質問しないでくれ」と異例の要求をする事態となっていた。

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