ド軍からFAで交渉停滞 フラハティは5年158億円以上の契約が見込めずに路線変更か “望まぬ”短期契約でもリスクが
ドジャースで声価を高めたフラハティ。(C)Getty Images
実力派右腕の決断が注目を集め続けている。今オフにドジャースからFAとなったジャック・フラハティだ。
現在29歳のフラハティは、昨季に28試合(162回)に先発登板し、13勝(7敗)を記録。さらに防御率3.17、194奪三振、WHIP1.07と安定した成績を残して声価を高めた。7月にトレードで加わったドジャース移籍後は、先発ローテーションの一角としてチームの世界一に貢献していた。
いわゆる計算できる投手となったフラハティを巡っては複数球団が争奪戦を展開。2月からの春季キャンプに向け、交渉は大詰めを迎えつつある。現地時間1月11日には米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』が短期契約にも前向きな姿勢を示しているとすっぱ抜いた。
これまで先発投手の市場価値との高騰もあり、総額1億ドル(約158億円)以上の5年契約の獲得を目論んできたとされるフラハティ。しかし、大物投手が相次いでFAとなったこと、そしてポスティングシステムでのメジャーリーグ移籍を狙った佐々木朗希の交渉期限が、1月24日になったことから球団の動きが鈍く、話し合いは停滞。新シーズンに向けた準備も考慮し、年平均が高く、さらにオプトアウト権を含めた短期契約を結ぶ方針に切り替えたと見られている。
もっとも、やむなく選ぶ短期契約で年俸が上昇した場合、各球団の「ぜいたく税」の計算にはダメージとなる。必然的に契約先を狭めてしまうリスクが伴ってしまうのだ。また、パフォーマンス次第では契約満了後によりメリットのある長期契約を結べない可能性もある。