韓国メディアとクリンスマンの深まる溝 森保ジャパンと比較して悲観論も「日本とはライバルにもなり得ない」

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ドイツ代表などを率いた経験を買ってクリンスマン体制を発足させた韓国。しかし、その効果はここまでは表れていない。(C)Getty Images

 怒涛の連勝を飾った。日本代表は9月のヨーロッパ遠征で、ドイツ代表(4-1)とトルコ代表(4-2)にそれぞれ大量得点で勝利。直近5試合の成績を4勝1敗19得点とする快進撃で、世界に小さくない驚きを提供した。

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 来年1月にカタールで開催されるアジアカップに向け、着々とチーム力を高める日本。とりわけ欧州組のスキルアップもさることながら、2018年7月の就任以来、戦力の底上げを図ってきた森保一監督のチームビルディングが功を奏し始めた結果と言えよう。

 一方で、そんなサムライたちに羨望の眼差しを向けるのが韓国だ。昨冬のカタール・ワールドカップ後にユルゲン・クリンスマン監督による新体制を発足させた同代表だが、日本とは対照的に6戦目でようやく初勝利を挙げるなど1勝3分2敗と上々のスタートとは言えず。6試合で5得点という決定力不足の感も否めず、国内メディアの逆風も強まっている。

 かつて森保ジャパンがそうであったように、新体制発足後に結果が伴わないのは致しかがない面はある。しかし、韓国に留まらずにアメリカの自宅を拠点にした“在宅勤務”を続け、わずか67日間しか韓国に滞在していないクリンスマン監督の姿勢に懐疑論をぶつけるメディアは少なくない。

 ニュースサイト『Oh My News』は、現地9月12日にニューカッスルでサウジアラビアに1-0という薄氷の白星を挙げたチームについて「低調な競争力はいまだ改善の兆しがない。頻繁な外遊と緩慢な勤務態度、個人活動に終始するクリンスマン監督は、韓国代表監督という職を疎かにしている」と辛辣に批判した。

 もっとも、クリンスマン監督は一連の批判を意に介していない。9月のヨーロッパ遠征中に「私が気に入らないなら監督を替えればいい。私は自分の考えを貫く」とメディアに反発した59歳のドイツ人監督は、14日に急きょチームとともに韓国へ帰国。その場で開かれた囲み取材の場では「なぜ韓国に来た? もう少し欧州にいたかったのだけど、君たち(報道陣)に頼まれたからさ」と言ってのけ、「こんなに大勢の人たちに歓迎してもらえるなんて想像もしていなかった。新鮮で新しい経験だ」とも続けた。もはや国内メディアとの溝は深まる一方だ。

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