WBC敗戦の「本質」はどこに――ピッチクロック、飛ぶボール…三嶋一輝が語る日本野球が次に進む条件「変わるなら早い方がいい」

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伊藤らNPBの投手陣がピッチクロックに苦労したのは事実だろう(C)Getty Images

 NPB球と国際球の違い――いわゆる“飛ぶ・飛ばないボール”についても話題は及んだが、三嶋氏は冷静な姿勢を崩さない。

「飛ぶ飛ばないは、正直あまり意識したことはないです。その中でどう抑えるかを考えるのがピッチャーだと思っています」

 環境の違いを理由にするのではなく、その条件の中で最善を尽くす。それが投手としての基本姿勢だという考え方だ。ただし、国際球の感覚が大きく異なることは認める。改善策としては、代表候補が普段から国際球に触れられる環境づくりが現実的だと語った。

 ピッチクロックやボールの話題を通じて、三嶋氏の視線は自然と育成環境へも向かっていった。変化への対応は、プロの現場だけで完結するものではないという考えが、その言葉の端々ににじむ。

「もし変えるなら、学生の頃から触れていないと難しいと思います」

 プロに入ってから新しいルールや環境に適応しようとしても、身体感覚や思考の癖は簡単には変わらない。だからこそ、学生野球の段階から国際基準に触れ、当たり前のものとして受け止めていくことが重要になる。

「環境が変わるなら、早い方がいい」

 それは単なる制度論ではなく、時間をかけて積み重ねていくべき“準備”の話だ。変化を特別なものとして扱うのではなく、日常の延長線上に置いていく。その積み重ねが、ギャップを小さくしていく。

 最後に、三嶋氏は改革に対する自身のスタンスを、あらためて言葉にした。

「ルールがあるなら、それに順応していくしかないと思います」

 変化を拒むのではなく、受け入れた上でどう戦うか。その問いに向き合い続ける姿勢こそが、次の国際大会で日本が再び世界と渡り合うための前提条件になる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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