メジャーを席巻する日本人の“技” 元ヤ軍捕手が語る山本由伸らが覚醒した理由「日本は全て理論的。アメリカは球速ばかり」
「蚊のお尻にも命中させられるぐらいの精度を持っている」
日本人投手の稀有な力を語ったクラッツ氏は、「日本のピッチャーはものすごく緻密にフォームを作り込んでいる。だから、狙い込んできた球種であれば、蚊のお尻にも命中させられるぐらいの精度を持っているんだ」とも力説。そして、よりパワーを重視する現代の投手たちにコントロールの重要性を説いた。
「もちろんタイプによるけれど、アメリカの投手にも精密なコントロールは絶対必要なんだ。日本の野球はすごくメカニカルだ。本当に凄いレベルだ。彼らの野球文化には『適当にやってこい』なんてものはない。バランスが重視されていて、すべてが理論的だ。しかも、幼いころから反復練習で技を身に着けていくんだ。
アメリカはどう? 少なくとも投手に関しては、今じゃ97マイルは投げられなきゃドラフト1位なんて無理だ。それでも『10巡目でもいいか』なんて思っている選手もいない。ほとんどの選手は球速ばかりを追い求めている。日本人みたいに『フォームを徹底的に磨いて、狙ったところに投げるぞ』なんて方向には見向きもしていない」
最後には「お前の球の威力vs俺の球の威力なんて話をしている時代はやめた方がいい」とも語ったクラッツ氏。育成レベルにまで及んだ指摘は、捕手としてマスク越しにメジャーで異彩を放つ日本人投手の凄みを目にしてきたからこその提言だった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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