なぜ小久保ソフトバンクは単独最下位からリーグ連覇を成し遂げたのか 甲斐が抜けても…光った「陰のMVP」の貢献

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 また投手陣においてはリバン・モイネロ、有原航平、大関友久、上沢直之と4人の2桁勝利投手が誕生したことも話題を集めた。チームでは05年以来、20年ぶりの快挙となったが、投手陣を支えた捕手陣の奮闘も見逃せない。

 2024年オフにはこれまで主戦としてチームを支えてきた甲斐拓也がFA権を行使し、巨人に移籍。常勝軍団を支えてきた頭脳が流出したことで、正捕手育成が課題とされた。

 そんな中でシーズンを通じて成長を示したのがプロ6年目シーズンを迎えた海野隆司だった。

 今季はキャリアハイの102試合に出場、投手陣と会話を重ね、勝ち星につなげてきた。打撃においても27日の試合前までの時点で9月の月間打率は「.313」と打てる捕手としてチームに貢献。優勝決定試合となった27日のゲームでも2回に安打でつなぎ、野村の適時打に結びつけるなど、攻守でチームを支えてきた。

 ベテランの嶺井博希も9月4日のオリックス戦でプロ初の4番に座った。相手先発、田嶋大樹との相性の良さを見込まれたが、起用に応え、フェンス直撃の当たりを放つなど、勝負強さを示した。

 特に海野のパフォーマンスに関してはファンの間からも「陰のMVP」「今季1番、力をつけた」「甲斐選手の穴をしっかり埋めた」「リードも打撃も見てて、非常にわくわくする」と称える声が出ている。強いチームには名捕手が出てくるもの、当初は不安視された面もあったが、シーズンを通して成長を果たし、着々と正捕手への道を歩んでいる。

 リーグ優勝を決め、チームにとっても次の目標は昨年逃がした日本一の座となる。ポストシーズンにおいても背番号62の扇の要としてチームをたばねていく姿に注目が集まっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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