田中将大 586日ぶり勝利 日米通算198勝をマーク 巨人での復活を後押しした「名伯楽の存在」「盟友との絆」
5回96球、5安打1失点の粘投で日米通算198勝目をマーク。節目の200勝にはあと2勝となった。
試合後のヒーローインタビューでは「自身にとっても開幕なので、できるだけベストを尽くそうと思いました」と言葉に力を込めると「5回まで本当にバックに守ってもらいました。キャッチャーの拓也(甲斐)にもワンバウンドを止めてもらったりと感謝しきれないです」と周囲のフォローに感謝の言葉を続けた。
楽天で2013年シーズン、24勝無敗の金字塔を打ち立てた右腕も近年は苦しんだ。昨年は手術の影響もあり1勝もできず、レジェンド右腕の復活がチームの大きなテーマとなっていた。
そんな田中の再生に手を貸したのは久保康生巡回投手コーチだった。
昨年も菅野智之の再生を支えた名伯楽はキャンプ初日からブルペンで、体重移動や腕の使い方など、基本的なことを含めて、フォーム改造に取り組んだ。
体を縦回転に使うことによって、持っている力を無駄なく球に伝え、球の強度を高めるというもの。これまでも多くの投手の背中を押してきた名コーチの存在が、田中の復活劇を後押しする要因になったことは間違いないだろう。
またもう一人のキーマンは入団時から注目を集めてきた、同級生の坂本だ。小学校時代に「昆陽里タイガース」でバッテリーを組んだ幼馴染が時を経て、同じ球団でプレーすることになった。
開幕からここまで無安打だった坂本も田中登板のこの試合で2本の犠飛含め、4回の第2打席では今季初安打もマークした
互いに「特別な存在」と認める2人は、大事な試合で力をあわせて勝利に結び付けた。試合後のヒーローインタビューで田中は坂本について「勇人も『おれもまだ開幕できてない』と言っていたので、ふたりで存在感を出せたかなと思います」と先制、ダメ押しの犠飛を放った背番号6に最敬礼。
さらに「勝たせていただいた一勝。特別ですし、いろんなことがあって勝つことができて本当に嬉しい」と感慨をにじませた。最高の形で「巨人・田中」として再出発を果たし、200勝へのカウントダウンも始まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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