特注のメガネを仕様してから打撃が改善したマンシー。(C)Getty Images
打者は些細なキッカケで変貌する――。それを体現するのが、ドジャースのスラッガーであるマックス・マンシーだ。
ドジャース在籍9年目を迎えた34歳だが、今季の船出は最悪だった。東京ドームで開幕シリーズを迎えた3月は打率.095、0本塁打、OPS.351と低迷。続く4月も打率.222、1本塁打、OPS.684とからっきしだった。
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開幕約2か月で1本塁打と続いたこの時期、メディアではドジャースのトレードの可能性が幾度となく論じられた。マンシーの主戦場である三塁は補強ポイントとして挙げられ、ノーラン・アレナド(カージナルス)やライアン・マクマホン(ロッキーズ)らの名が報じられた。マンシー自身も“放出候補”として紙面を賑わしていた。
このまま衰退していってしまうのか。どうにもならない日々を送る中で、まさに藁にも縋る想いでマンシーが取り入れたのが、5月から着用を開始した度付きの特注眼鏡だった。もともと、右目1.2、左目2.0と視力はいい。だが、右目に乱視が発覚。チームメイトのキケ・ヘルナンデスの勧めも受け、「少しでも自分の助けになるなら」とお試し的に着用すると、文字通り見事にハマった。
復調ぶりは何よりも数字が物語る。5月以降でシーズンの打撃成績は、打率こそ.251ながら、13本塁打、OPS.842にまで改善。6月にだけ絞れば、打率.328、6本塁打、長打率.642、OPS1.101のハイアベレージとなっている。