「もう見てられない」衰え隠せぬタイソンに野次 人気YouTuberとの“異色マッチ”に批判殺到「結果が出る前にファンは帰った」
タイソンはフルラウンドをなんとか“完走”した。それでも、全盛期からかけ離れたパフォーマンスと、ジェイクが手堅くポイントを稼ぎに行った試合内容はエキサイティングと呼ぶにはほど遠い。ゆえに会場では試合途中からブーイングも飛び交った。
もっとも、この試合の生み出す収益は莫大なものが予想される。動画配信サービスNetflixで生配信されたことで一般層への宣伝効果も大きく、入場料収入は1500万ドル(約23億1450万円)を超えると見込まれ、ラスベガスでのメガマッチを除けば米国史上最大のボクシング興行になることは確実だ。
莫大なカネは生んだ。しかし、ボクシングというスポーツにおいて正しい興行なのか。X上で「凡戦」と揶揄されもしている試合結果を受け、業界の著名人たちもさまざまに意見を投じている。
ドジャースの共同オーナーを務める元NBAスターのマジック・ジョンソン氏は自身のXで「ただただ悲しい。もう見てられないから切った」「こんなマイク・タイソンを見るのは悲しい」と列挙。そして、「今夜の試合はボクシングにとっていいものではなかった」と断じた。
また、ボクシング界の伝説と言われるモハメド・アリ氏が祖父であったプロボクサーのニコ・アリ・ウォルシュは「ジェイク・ポールはこのスポーツの恥さらしだ。私の祖父がまだ生きていたら、彼を罵倒していただろう。恥も外聞もない」と糾弾。
さらに英公共放送『BBC』の記者で、現場取材を行っていたカル・サシャド氏は「最終回を迎える前にタイソンのタンクは空っぽだった」と試合を分析。その上で「試合を終えた二人はブーイングで迎え入れられた。そして結果が出る前にファンはすでに帰路についている。会場にはイライラしている人がたくさんいる。当然だ」と辛辣に伝えた。
「公式戦」とされた今回の試合開催をめぐる論争はしばらく続きそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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