張本美和の初優勝は“伝説の始まり”か 識者が見た全日本決勝「匹敵する同世代は中国にもいない」
逆にマッチポイントを握られた方は、開き直って身体の力が抜ける。あと1点で負けるはずの早田はここから攻め続け、気がつけば10-10。今度は追いついた早田が硬くなる番のはずだが、早田はスコアなど見ていないかのように攻め続け、2本連取してこのゲームをひっくり返した。なんたる強さ。なんたる勝負の恐ろしさ。
張本のショックは計り知れない。しかし、張本の全日本はここから始まった。最終ゲーム、張本は「負けるなら攻めて負けよう」とばかり鬼神の如く攻め続けた。そしてスコアはまたしても10-6。第6ゲームの逆転が脳裏を過ったはずだ。しかし張本は壁を乗り越えた。11-6。
同世代で張本に匹敵する選手は中国にもいない。何年か後には張本の時代が10年近く続くと見る識者もいるほどだ。それはあくまでも可能性であり、実現するかどうかはわからない。もしもそれが現実のものとなったとき、この全日本は張本伝説の始まりだったと語り継がれるだろう。我々はそれを目撃したのだ。
[文:伊藤条太(卓球コラムニスト)]
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