初戦オランダは逆に好都合 森保ジャパン、悲願達成の「現実的シナリオ」と「最大の試金石」とは

タグ: , , , , 2026/1/2

 ただし、ベスト8を目指した戦いは、ここから一気に難易度がアップする。

 ラウンド32で待ち構えるのはグループCの1位か2位で、順当ならブラジル(FIFAランク5位)かモロッコ(同11位)となる。どちらも一筋縄で倒せる相手ではない。10月の対戦で日本に歴史的初勝利を献上したブラジルが、王国の威信にかけてW杯本番で同じ失敗を繰り返すとは思えないし、そして前回大会でアフリカ勢初のベスト4入りの快挙を成し遂げたモロッコは、いま世界で最も勢いのある国の1つだ。

 このラウンドで、そのいずれかとぶつかるのは不運だが、しかし最低でもベスト8入りを目指すのであれば、こうした強国の壁は遅かれ早かれ乗り越えなくてはならない。

 前回大会開幕時のFIFAランクが22位で、それまで一度しかベスト16入りを果たしたことのなかったモロッコの成功は、日本にも大きな希望を与えるだろう。実を言えば4年前のモロッコには、いわゆるメガクラブに在籍する選手が、世界最高峰の右SBアシェラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)を含めてわずか3人しかいなかった。それは4年後の現在も大きくは変わらず、むしろ欧州5大リーグでプレーする選手の数は日本のほうが多くなっている。

 それでもカタールの地でモロッコが快進撃を遂げられたのは、絶対的な守護神ボノを中心とした強固なディフェンスがあったからだ。彼らはトーナメント仕様とも言える堅守を支えに、ラウンド16でスペインを、準々決勝でポルトガルをシャットアウトしてみせた。

 4年前と比べてもタレント力が劇的に高まった現在の日本代表は、「史上最強」と呼ぶにふさわしい。得点源であり、チームリーダーの1人でもあった南野拓実が12月22日に左膝十字靱帯を断裂し、W杯出場が絶望的になったのは間違いなく大打撃だ。それでも2列目には堂安律、久保建英、鎌田大地、三笘薫、中村敬斗、伊東純也と多士済々の実力者がそろい、さらに決定力不足という積年の課題も、上田綺世の台頭で解消された。

 しかし、だからこそ浮き彫りになるのが、守備陣への不安だ。ここにきてCBに鈴木淳之介や渡辺剛といった新戦力が台頭しているものの、やはり前回大会を経験した冨安健洋、伊藤洋輝の故障による停滞、そしてアジア最終予選で3バックの一角を担った町田浩樹の長期離脱(24年8月に左膝前十字靭帯を断裂)が、最終ラインの選手層と信頼性に暗い影を落とす。

 左手の複雑骨折で、早くても復帰は来年2月と言われる守護神・鈴木彩艶も含め、彼らが本大会までにどれだけコンディションを回復できるかは、とりわけ守備力が問われるW杯の決勝トーナメントにおいて、重要な鍵を握りそうだ。

 森保ジャパンが「4年前のモロッコ」になれるかどうか──。その試金石が、まさしくラウンド32のモロッコ戦になる可能性は大きい。

[文:吉田治良]

【関連記事】「ホン・ミョンボ体制はなぜ組めないのか」森保ジャパンのイングランド戦に韓国メディアが嘆き【北中米W杯】

【関連記事】森保監督が求めた“最も強い相手”に独自見解「本当にプラスになるのか」 来年5月の壮行試合に韓国メディアが注目

【関連記事】「他の国の方が強い」元蘭戦士スナイデルが衝撃発言 森保ジャパンと激突する母国代表の“敗北”を断言「もう信じてない」【北中米W杯】

関連記事

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP ユメロン黒川:寝姿勢改善パッド「nobiraku」 寝ている間が伸びる時間

腰が気になる方!腰まわりの予防に、試してみませんか? 寝ている間が、ととのう時間。 nobirakuはパフォーマンス向上の為の“大人のお昼寝”にも最適!

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム