苦しむ高卒2年目の注目選手たち…中日・根尾、ロッテ・藤原らを差し置きもっとも活躍を見せている「世代出世頭」の選手は?
根尾と並ぶ4球団から1位指名を受けたのが、報徳学園から広島へ入団した小園海斗内野手。1年目だった昨季はこの世代で最も活躍した選手ともいえる。1軍で58試合に出場し40安打を放ち、打率・213、4本塁打、16打点。フレッシュオールスターではMVPも獲得した。
だが飛躍が期待された今季はここまで1度も1軍に呼ばれず。2軍でも28試合で106打数22安打の打率・208、0本塁打、8打点、13三振。藤原同様の寂しい数字が並んでいる。
この3人が1位指名をほぼ占め、野手への注目が大きかった世代なのだが、逆に現時点で最も活躍しているのは注目度は低かった一人の投手。巨人の戸郷翔征投手だろう。今季は6試合に先発し、4勝2敗、防御率2・86。規定投球回には達していないが、首位をいく巨人で開幕ローテーション入りし、開幕3連勝を飾った。
宮崎県出身の戸郷は、3人とは違いアマチュア時代から注目を集める存在ではなかった。聖心ウルスラ学園では2年夏にエースとして甲子園出場。だが、2回戦で聖光学院に敗れ、3年時は甲子園の土を踏めなかった。プロ入りへ、スカウトの評価を上げたのは、皮肉にも世代スターだった根尾、藤原、小園らとの対戦だった。
3年夏の甲子園後のU18アジア選手権に出場する高校侍ジャパンの壮行試合に、宮崎県選抜チームとして登板。6回途中9奪三振の力投で名を上げた。ドラフト会議では巨人では最後の指名となった6巡目でようやく名前が呼ばれた。そこから世代出世頭へと、プロ入り後に立場が逆転した。
もちろん投手と野手では、高卒選手が活躍するまでのハードルに違いがある。高卒野手がプロになじむには、一般に投手以上の時間が必要とされる。根尾、藤原、小園もこのまま黙って終わることはないだろう。野手陣の巻き返しと同様に、世代を引っ張る存在となった戸郷の一層の活躍に期待が懸かる。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]