異次元の12戦7発で完全お目覚め メジャー挑戦に“リスクもあった”村上宗隆の米スカウト評が揺るがない「事情」とは?
怪我から復帰して以来、快調に打ち続ける村上(C)Getty Images
怪物が完全に目を覚ました。ヤクルトの大砲・村上宗隆だ。
ふたたびギアを上げ始めた打棒に敵味方関係なく度肝を抜かれている。24日に神宮球場で行われた阪神戦に「4番・三塁」で先発した村上は、4回に相手エースの才木浩人がインコース低めに投じた148キロのストレートを巧みに捌き、逆方向に今季10号となる一発を放った。これでプロ2年目となる2019年から7年連続の2桁本塁打に到達した。
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開幕前に「来年はアメリカに挑戦することを自分の中では決めています」と明言し、憧れの舞台に立つためのアピールも求められた今シーズン。だが、出だしは“最悪”だった。4月17日に故障が再発させ、約3か月も戦線から離脱。1軍に戻ったのは、7月下旬だった。
ただ、メジャーリーグ移籍への強い覚悟を持った和製大砲は倒れたまま終わりはしない。7月29日の復帰初戦でいきなり第1号をマークすると、そこから量産体制を維持。8月11日のDeNA戦から12試合で7本塁打と打ちまくり、たった94打数で“チーム本塁打王”に浮上した。
8月の月間成績は打率.280、8本塁打、OPS.969、長打率.646と圧巻のハイアベレージをマーク。「投高打低」が叫ばれる昨今のNPBの風潮を感じさせない打撃を見せつけている。
ここまでの村上の復調はメジャーリーグのスカウト陣にも好印象を抱かせているに違いない。再発リスクもある怪我によって評価が下落した可能性も完全には否定できないが、今月12日のDeNA戦にはメッツのデビッド・スターンズGMが直々に視察に訪れるなど、依然として高い関心を集めているのは事実と言えよう。






