井上尚弥との激闘は「俺の人生を変えた」 打ち合った挑戦者カルデナスが告白した“転機”「誰かの手本となるのは良い気分」
井上に臆せず、打ち合いを演じたカルデナス(C)Getty Images
大きな反響を呼んだ世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)とのビッグマッチは、挑戦者の人生を変えた。
世界が「最強」と称賛する日本人の影響力を受けたのは、今年5月に対峙したWBA同級1位のラモン・カルデナス(米国)だ。
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ボクシングの聖地とも言える米ラスベガスを舞台にした両雄の対戦は、まさに激闘だった。最終的に8回45秒TKOで敗れたカルデナスだったが、2回には狙いすましてカウンター気味に放った左フックでダウンを奪取。王者の圧倒的優勢という下馬評を覆す健闘を見せた。
井上に一矢報いた世界戦を終えた男のキャリアは一変したという。米老舗専門誌『The Ring Magazine』の取材に応じたカルデナスは、試合終了から約3か月が経過した現状を嬉々として語っている。
「イノウエとの試合以来、俺の生活とキャリアは昼と夜ほどの違いがある。今では色んな人が自分を認識してくれて、『写真を撮ってくれ』と頼んでくるようになった。劇的な変化と言えるが、これは俺が子どもの頃に望んでいたことで、求めていたことなんだ。責任を負うこと、誰かの手本となることは、良い気分だよ。それを自分は誇りと喜びを持って受け止めている」
井上が「映像の2、3倍強かった」と振り返った戦いを終えて関心はかつてないほどに高まった。だからこそ、ここからは勝利という結果を貪欲に追い求めながら、声価を確固たるものへと昇華する相手との試合が求められる。






