「とんでもなく的外れ」怪物が遠のく痛恨の敗戦…敗れたグッドマン母国メディアは王者への“3-0判定”に不満「茶番劇に阻まれた」
ボールと打ち合いながら敗れたグッドマン(C)Getty Images
競った試合展開とは異なる“結果”に不満が溢れ出た。
波紋を呼んだのは、現地時間8月16日にサウジアラビア・リヤドで行われたプロボクシングのWBA世界フェザー級タイトルマッチだ。
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王者のニック・ボール(英国)が、同級5位の挑戦者サム・グッドマン(オーストラリア)に3-0の12回判定勝ちを収めた一戦は、スコアカードの数字以上に競り合った内容だった。
これまでのスーパーバンタム級から階級を1つ上げて世界タイトルに初めて挑戦したグッドマン。序盤からフィジカルの強さを生かして攻める王者に対して、左のジャブなどの前の手で応戦した26歳は、テクニカルな戦いを披露。終盤まで互いに一歩も譲らずに立ち続け、先述の判定結果となった。
自身3度目の防衛を果たしたボールが「かなり巧妙で、タフでもあった。良いパンチを何発かもらった」と振り返るほどの戦いぶりだった。それだけにジャッジ全員が王者を支持(117-111、118-110、115-113)した結末は、グッドマンの母国内で物議を醸すものとなった。
米スポーツ専門局『FOX Sports』の豪州版は「グッドマンは“くだらない”判定の茶番劇によって、ボクシング界の大番狂わせを阻まれた」と大々的な見出しを打った記事でボールの防衛劇を疑問視。「奇妙で、馬鹿馬鹿しいとまで評された採点表によって、ボクシング界で最大規模の番狂わせのチャンスを失われ、グッドマンは頭を抱える結果になった」と反発した。
異論を唱える同局は、グッドマンが7回終了時に右肩を痛めていたことを指摘。その上で、王者と互角の展開を繰り広げた戦いを「衝撃的ですらあった」と訴え、「115-113で採点したジャッジに異論はないが、他の2人はとんでもなく的外れだ」と糾弾した。






