サウジ決戦で挑戦者ピカソの勝機はなし? 悪童ネリが語った井上尚弥の異次元さ「俺みたいに無謀に突っ込んだら、痛い目に遭う」

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完膚なきまでに叩きのめされた男の発した「ボクシングで戦え」の真意

 まさに完膚なきまでに打ちのめされたネリ。彼が同胞に送った「ボクシングで戦え」の真意は何なのか。

 悪童の異名を持ちながら、時に狡猾な戦いも見せてきた30歳は、こう論じる。

「とにかくピカソは良い距離を保つこと。身長があって、リーチがあるからな。その距離感を維持できれば、何とか判定決着には持ち込めるかもしれない。どうやってもイノウエに勝つのは難しいとは思う。ただ、判定まで持ち込めるだけでも立派な成果だ。彼の攻撃に耐えるだけでも価値がある。俺はどちらかというと全力でぶつかりにいって打ち合うタイプだけど、ピカソは違う。長身とリーチを活かすべきだ」

 たしかにピカソのリーチは178センチと長く、井上を約7センチも上回る。防戦を余儀なくされるであろう戦いの中では、その差が勝機を生む可能性はある。さらに「ピカソにパンチ力はないが、スタイルは良い」と私見を口にしたネリは、井上戦での“可能性”を説き続けた。

「とにかく賢く動くことだ。リングをうまく使えるなら判定に持ち込めるはずだ。それでも勝つのは難しい。イノウエはスピードも、頭脳も、どのファイターよりも上だ。そしてパンチ力もある。全く別次元にいると言っていい。不可能はないし、サプライズは起こせるかもしれない。だけど、ピカソにとっては厳しい相手になるだろうね」

 これまで歯に衣着せぬ発言で、波紋を呼んできたネリ。そんな悪童が口にした“リアリスティック”な予測は、井上がいかに図抜けた存在であるかを改めて物語る内容だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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