なぜ「上沢監督」? 新庄監督がOP戦指揮官にエースを指名した本当の理由
気になるのは、多くの選手からなぜ新庄監督が上沢を指名したのか。上沢は専大松戸(千葉)から11年ドラフト6位で入団。大谷、有原らが抜けた先発陣を、投手キャプテンとして引っ張っている。
上沢について、今季限りで引退した斎藤佑樹は「どんなに活躍してもおごらず素敵な人柄の彼を尊敬しています。頭の回転も早く賢くて『よくその言葉出てくるなぁ』ということが度々あり、いつも驚かされていました!」と評している。
かつて日本ハムで投手コーチを務めた吉井理人氏(現ロッテ・コーチ)は「自分のイメージ通りに体を動かせる投手」とコメント。感覚だけに頼らずに投げることができる投手として宮西、ダルビッシュとともに上沢の名をあげている。
知性派を感じさせるエピソードから、上沢を「監督」として抜てきする素養は十分。通算53勝と実績もあるが、いかんせん全国的な知名度はそれほど高くない。今回の報道によって「上沢監督」のワードがトレンド入り。「これを機に上沢を知った」というコメントも多く、エースの注目度を飛躍的に高める効果があった。
就任会見で「タレントを7人ぐらい作れば、おのずといいチームになる」と話していた新庄監督。チームの顔である中田が退団し、西川、大田も自由契約に。新しいタレント育成も含め、戦略的に練りに練られた「上沢監督」プランだとしたら…。思いつきのファンサービスにも見えるビッグボス流改革には、明確な意図が隠されている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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