巨人・岡本との対戦は「投げていて嫌だった」と苦笑い 元中日・阪神助っ人のガルシアが語るNPBの思い出
WBCでキューバ代表としても活躍したガルシアは「日本に戻りたい、NPBでプレーしたいと強く思いましたね」と語った(C)Getty Images
2023年のメキシカンリーグ、レオネス・デ・ユカタンの開幕戦のマウンドに上がったのは、中日ドラゴンズや阪神タイガースで先発として活躍した左腕、オネルキ・ガルシア投手だった。
「開幕投手は初めての経験。日本では開幕投手はエースが選ばれるから、指名されたってことはチームのエースなのかな?」
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2021年にメキシカンリーグに加入して、3年目に掴んだ栄光。33歳の今でも前進を止めないガルシアに、NPBで印象に残っている選手やキューバ代表として出場したWBCでの思い、これからの野球人生について話を聞いた。
ガルシアはMLBのロイヤルズなどを経て、2018年シーズンから中日ドラゴンズに加入。来日1年目からローテーションの中心として活躍し、27試合の登板で13勝9敗、防御率2・99という好成績を残し、オールスターゲームにも選出された。1年目から日本にアジャストできた理由をこう振り返る。
「当時の通訳さんの存在が大きいですね。長く現役で投げ続けるためには同じトレーニング方法をすることが大切だと思ってやってきました。日本に来てからは通訳さんに相談して、今までの自分のトレーニングに加えて、日本人のチームメイトがやっているトレーニングを取り入れるようにしました。通訳さんは一日の多くの時間を一緒に過ごし、ブルペンキャッチャーもしてくれましたし、環境に慣れるために全てをやってくれました。日本の野球や生活のこと、日本で成功する鍵を教えてくれました。彼のおかげで日本人投手、吉見(一起)さんとか、松坂(大輔)さんとか、大野(雄大)とかとは言葉の壁を越えて仲良かったですね。通訳さんにもチームメイトにも本当に感謝しています」
通訳の存在と本人の明るい性格もあり、チームメイトや日本の環境にもすんなりと順応。13勝のうち10勝を本拠地のナゴヤドームで挙げ、名古屋のファンを熱狂させた。
「日本の球場の雰囲気は、毎試合ファンが多くて、いつも応援してくれますよね。チームが勝っていても負けていても、最後まで応援してくれる。そういう経験はアメリカでもメキシコでもキューバでもなかったです。最後まで信じて応援してくれることは、自分がスーパースターだという気分にさせてくれます。こんな最高な気分はなかなか他の国では味わうことはできないので、また日本のファンの前で投げて活躍したいなと思っています」