選手たちは不満もセーヌ川は“遺産”に! パリ市長は競技実施に誇らしげ「論争があったのに汚染はなくなった」【パリ五輪】
実際にセーヌ川を泳いだ選出からも水質を疑問視する意見は並んだ。ベルギー女子代表のヨリアン・フェルメイレンは、母国のテレビ局『VTM』の取材で「橋の下を泳ぎながら、良くない匂いを嗅いだし、あまり考えたり感じたりするべきではないものも見た」と告白。競技の強行開催を「アスリートの安全が最優先されていたとはとうてい思えない。ほんと馬鹿げている」と断じた。
それでもなお、パリ五輪の組織委員会はセーヌ川を「問題ない」と訴え続け、競技を推し進めた。混合リレー終了後に同市のアンヌ・イダルゴ市長は「これだけ馬鹿にされ、論争があったのに、セーヌ川の汚染がなくなり、人が泳げるようになったことがとてもうれしい」と“成功”を強調した。
「除染されたセーヌ川が私たちの生活を変えることを認めるべき。もう誰かを安心させる必要はない。セーヌ川の水はとても美しく、とても良いものになった」
大会後の2025年の夏には市内3か所に遊泳場を設ける想定をしているパリ市。その一大計画を遂行するためにセーヌ川は、選手たちから不満の声が上がる中で「泳げる綺麗な川」としてレガシーとなった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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