商売道具を壊される前代未聞の悲劇 卓球世界王者を襲った「ラケット破壊」【パリ五輪事件簿】
王楚欽はトラブルを乗り越えて団体戦でも活躍した(C)Getty Images
様々な議論を呼んだパリ五輪では、商売道具が壊される前代未聞の悲劇も起こった。
現地時間7月30日、卓球の混合ダブルスを制した中国ペアの王楚欽と孫穎莎。東京大会で成し得なかった金メダルに歓喜する中、記念撮影に殺到した報道カメラマンの一人に王楚欽のラケットが踏まれ、折られてしまったのである。
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王楚欽は折られたラケットを目の当たりにし、歓喜から一変。「一体誰が踏んだんだ」「組織委員会に抗議する」と怒りを露わに。コーチと孫穎莎になだめられる事態となった。
中国メディア『新浪体育』などで取材に応じた24歳は「まだ試合が残っていることもあって、ラケットが壊れた瞬間、感情のコントロールを失った」と正直に打ち明けた。
「なぜカメラマンがそんなことをするのか。僕には理解できなかった。故意にやったつもりはなかったのだろうけど……。ただ、すでに起こってしまったことなので、どうすることも出来ない。控えのラケットを使えばまだいいプレーができると信じている。これはきっと神の意思だ」
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