なぜNPBで成功できたのか? DeNA助っ人が米メディアに証言した“日本人打者の癖”「理解するのは少し難しかった」
日本になかった「文化」とは?
苦労はした。それでも「コンスタントに先発投手として活躍できる状態に戻りたかった」と決意した日本行きに悔いはなく、己の投球を一から見直すキッカケになった。「今や誰もが98マイル(約157.7キロ)から100マイル(約160.9キロ)を投げる時代だ。でもそれは俺にとってピッチングの本質じゃない」と語るケイは、こう続ける。
「日本に来た時の自分は本当の意味で投球をしているとは言えなかったと思うんだ。ただただ全力で投げて、自分が考える厄介なボールを投げればいいぐらいの感覚だった。でも、それは本質じゃない。だから日本に来て初めて、自分はリーグ屈指の速球派の投手になれた気がした。
日本には球速数値を気にする文化がなかった。相手チームもそう。彼らはレーダーガンに表示される球速なんてほとんど気にしない。とにかくアウトを取ることだけに重視する。どうやってアウトを取るかは問題じゃないんだ。そういう環境の変化が自分の中にあった投球に対する考え方を根本から変えたし、とてつもなく大きな転機になった」
迎えた今オフは契約満了となり、さまざまな噂が飛び交っている。当然ながらNPBでのキャリア継続も囁かれていたが、あくまで本人の目標はMLBでの成功だ。
「今のところ決まっていることは何もない。でも、メジャーリーグでもう一度先発投手としてプレー出来たら最高だね。ただ流れを見守って、どの球団が興味を示すかを見極めるだけ。まぁなるようになる」
日本で野球観を改め、そして確かな自信を掴んだケイ。これがMLBという世界最高峰の舞台で通用するのか。30歳の助っ人はただただ意欲に満ち溢れている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】期待を裏切ったバウアー なぜ超大物助っ人は最後まで打ち込まれたのか? 首脳陣が証言した内情「全てが上手く行かないと塞ぎ込んでいた」【独占】
【関連記事】「打球は確実に飛ばない」――DeNA助っ人が“飛ばないボール問題”に異論 セ首位打者も語った打感の変化「去年から打ちにくい」
【関連記事】叡智を持つコーチ陣も驚いた“謎の球速アップ” 2度の指名漏れも経験したドラ1がCS進出の救世主となった理由【DeNA】






