崩壊寸前のブルペン陣が激変 グラスノー&佐々木を抜擢したド軍の豪華継投策に米記者も仰天「明白な弱点が、突如として強みに」
大谷と笑顔でハイタッチを交わす佐々木(C)Getty Images
強力打線をねじ伏せたドジャースは、見事な逃げ切り勝ちを収めた。
現地時間10月4日に行われたフィリーズとの地区シリーズ第1戦でドジャースは、5-3と逆転勝ち。3戦勝ち抜けの同シリーズで貴重な先勝を飾った。
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冴えたのは、豪華な継投策だった。先発した大谷翔平が6回(89球)を投げ、3失点、被安打3、9奪三振で後続にマウンドを託すと、ドジャースベンチは大胆な策に出る。7回から先発が本職のタイラー・グラスノーを投入すると、アレックス・べシア、佐々木朗希と無失点で繋いだ。
ポストシーズン開幕前には、ブルペン陣が「穴」と見られていた。というのも、夏場に相次いだ故障者によって、一部の投手の負担が増加。それによって疲労を抱えたタナー・スコットら主力級が精彩を欠き、レギュラーシーズンの中継ぎ防御率も4.27にまで落ち込んだ。
崩壊傾向にあったブルペン陣でリードをどう耐えしのぐか――。それがワールドシリーズ連覇を目論むドジャースの行方を左右するポイントだったわけだが、デーブ・ロバーツ監督ら首脳陣は、出力の高い先発投手を抜擢する形での“最適解”を見出した形だ。
もっとも、起用された選手たちにとっては少なからず驚きはある。大谷の後を受けて7回からマウンドに立ったグラスノーは、試合後に地元局『Sports Net LA』で「(投球感覚は)間違いなく違った」と振り返っている。
「実はトイレにいた時に、ブルペンの電話が鳴って、自分の名前が呼ばれたんだ。『よし、行くぞ』って感じでね。そこから急いでウォーミングアップをしたよ。正直に言えば、違和感はあったけど、楽しめたよ。いつも以上に多くのことが身体の中で動いているというか、アドレナリンが出ていた。同じ球速を出すのにも、それほど力を使わずに済んだ感じがした」






