背中を押した大谷翔平の「早く投げんかい」 ドジャースベンチが佐々木朗希を続投させた背景にあった“成長”「ロウキは逃げようとしなかった」
堂々たる投球を繰り返し、目に見える結果を残し続ける佐々木(C)Getty Images
「ササキはまたしても無敵だった」――米球界内での高まる信頼
決して順風満帆なシーズンではなかった。一時は平均94.3マイル(約151.7キロ)にまで落ちた球速低下に悩んだ春先の5月には「右肩のインピンジメント症候群」が発覚。負傷者リスト入りし、その後はマイナーでの試行錯誤の日々が続いた。
もがきにもがいた。実戦復帰を果たした8月もロバーツ監督からは「投手としてより成功するにはどうすればいいのかを考える必要がある」と“実力不足”を突き付けられ、マイナーで最適解を見出そうと考え抜いた。
9月に入って、ドジャースで「ピッチング・ディレクター」という肩書を持つロブ・ヒル氏と投球フォームの修正に着手。右肩の状態改善とともに取り組んだ抜本的な解決策の模索が功を奏し、球速も徐々に向上。平均100マイル(160.9キロ)を超える登板も増え始めた。
そして、レギュラーシーズンの最終盤となった9月24日にメジャー昇格を果たした佐々木は、配置転換された中継ぎで奔走。今ポストシーズンにはブルペン陣の不調もあって、事実上の守護神として活躍。今回のフィリーズ戦を含めて、4試合に登板して、防御率0.00、WHIP0.19と圧巻の支配力を発揮している。
当然ながら米球界内での信頼は高まっている。「ササキはまたしても無敵だった」と記した米メディア『Dodgers Insider』のミーガン・ガルシア記者は、こうも続けている。
「ササキの自信とタフさは明白だった。そして、フィリーズ打線はそれを打ち破ることができなかった。彼の投げる100マイル(約160キロ)の速球が事態をさらに複雑にした。彼の復活の最大の鍵の一つは、新たに得た自信だ。それは、約4か月に及ぶ故障者リスト入り中に明らかになった根本的な問題の一つでもあった」
投げるたびに自信を深める佐々木。今月3日の会見で「自信を持って試合に臨めている。大谷さんからは声をかけてもらったんですけど、『早く投げんかい!』と言われた」とも明かした若武者は、頼りになる先輩の言葉を胸に、怖いものなしで突き進み続ける。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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